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「小売り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小売りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
隈《かいわい》の奉公人やいろんな連中の不断の集会所になっている、そこいらあたりの小売りの店はまだあいていた。もう閉めている店もあったが、扉の隙間から長い灯影が洩....
職工と微笑」より 著者:松永延造
戟され、そして、露店を出してセルロイドの櫛やシャボン入れや、その他の小さい道具を小売りし、儲けた利益丈をその老人と家族へ恵んでやろうと云う企画で私を喜ばした。 ....
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
にかけた犬にも蚤《のみ》やだにがついているように、飢えたる彼らの周囲にも、飢えた小売り商人が大福|餅《もち》や巴《ともえ》焼きなどを、これもほとんど時なしに売っ....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
いた手代が十人近くも忙しそうに働いている。君はこの大きな臨時の店が、岩内じゅうの小売り商人にどれほどの打撃であるかを考えながら、自分たちの漁獲が、資本のないため....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
物々交換の精神は至るところに現われている。義だ! 貞節だ! などというが、真善の小売りをして悦に入っている販売人を見よ。人はいわゆる宗教さえもあがなうことができ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
知らなければならない。錦絵の板元では正月を当て込みにいろいろの新版を刷り出して、小売りの絵草紙屋の店先を美しく飾るのが習いで、一枚絵もある、二枚つづきもある、三....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
昨日は一|駄の代金二両二分の米が今日の値段は三両二分の高値にも引き上げたという。小売り一升の米の代が急に四百二十四文もする。会津の方の戦争に、こんな物価の暴騰に....
新世帯」より 著者:徳田秋声
貧乏人が多いんだから、皆細かい商いばかりだ。お客は七、八分労働者なんだから、酒の小売りが一番多いのさ。店頭へ来て、桝飲みをきめ込む輩も、日に二人や三人はあるんだ....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
、後年のデパートメントストアの予想であり胚芽のようなものであったが、結局はやはり小売り商の集団的|蜂窩あるいは珊瑚礁のようなものであったから、今日のような対小売....
置土産」より 著者:国木田独歩
この置座に集まり来る者二、三人はあり、その一人は八幡宮神主の忰一人は吉次とて油の小売り小まめにかせぎ親もなく女房もない気楽者その他にもちょいちょい顔を出す者あれ....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
に頭が上がらないのであります。 よく売れるといっても知れたもので、一日の売上げ小売りが十円に達した日には、西洋料理と称して店員には一皿八銭のフライを祝ってやる....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
ところで、そろそろ警戒しだした問屋からは原料がはいらず、「全国」どころか、店での小売りにも間に合いかねた。 そこで、考えた丹造は資金調達の手段として、支店長募....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
いる。かなりに広い通りだ。両側は、金剛寺をはじめこのへんの武家やしきで立っている小売りの店屋だ。米、味噌、醤油、酒、油、反物、筆墨、小間物、菓子、瀬戸物、履物《....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
きな清酒問屋があった。召使の二、三十人も置いてたいそう裕福な家だが、土間の一隅で小売りもしている。これへ毎晩の暮れ六つと同時に一合入りの土器《かわらけ》をさげて....
空晴れて」より 著者:小川未明
めんどうをよくみてくれました。薪や炭や、石炭を生産地から直接輸入して、その卸や、小売りをしているので、あるときは、駅に到着した荷物の上げ下ろしを監督したり、また....