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「小天狗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小天狗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
二、三歳の子供である。 宿に帰って聞けば、きょうは亥子の祭りだという。あまたの小天狗はそれがために出現したらしい。空はやがて時雨となった。神通力のない天狗ども....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
ぬので、草になったり木になったり、土百姓に化けたり、旅僧の姿をしたりして、方々の小天狗共を凹ませては、大天狗道に入らせようと努力しております。 ……いつの間に....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
竜である。 今その人が鉄扇を構え、さあ来い来たれと云うのである。いかに葉之助が小天狗でもこれには圧倒されざるを得ない。 しかし今さら逃げも出来ぬ。 「先生ご....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の引寄せる力がめあきにはない。おれも今までずいぶん、命知らずと戦った、また千葉の小天狗栄次郎殿や、練兵館の歓之助殿(斎藤弥九郎の次男歓之助、弱年にして鬼歓《おに....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《ひとたび》も実地に立合をした例《ためし》がないはず。 千葉周作の次男栄次郎を小天狗と称して、出藍《しゅつらん》の誉れがある。これと斎藤の次男歓之助とを取組ま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
脇においでの若いのが、あれが沖田総司様と申しましてね、小太刀《こだち》をとっては小天狗といわれる名人なんです、あの若い方と、それからもう一人、永倉新八様とおっし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
来てもらいたい、とこう言って頼んでごらん。もし歳どんがいなかったら、あのやさ男で小天狗と言われた沖田総司という先生でもいいし、永倉新八という先生でもいいから、大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たから、天狗の面が図に当りました。 「大山|阿夫利山《あふりさん》大権現、大天狗小天狗、町内の若い者」 そこで米友が馬に乗ると、彼等は以前に、しおれきった小坊....
黒百合」より 著者:泉鏡花
て、滝太郎の後から尾を振りながら、ちょろちょろと入ったのであった。 「恐れるな。小天狗め、」とさも悔しげに口の内に呟いて、洋杖をちょいとついて、小刻に二ツ三ツ地....
魔王物語」より 著者:田中貢太郎
をしている吉田次郎から三年間武芸を学んで、立派な腕を持っているところから、稲生の小天狗と云われていた。 それは五月雨の降る比であった。侘しい雨が毎日降っていた....
剣侠」より 著者:国枝史郎
俺を見切って、猪之松の賭場へ行くらしい) これが心外でならなかった。 今牛若と小天狗 1 武州入間|郡赤尾村に、磯五郎という目明があり、同時に賭場を開いてい....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
敢て立身をもとめない。門弟は主として里人で、里人みな剣を使う。里人のなかに四天王小天狗八剣士などというのがあり、他流の豪傑がこの田舎剣法にからかいに行くと、野良....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
い牧場で淡紅の馬つつじを眺め、帰り路は湯の沢の渓を下山した。塚原卜伝と真庭念流の小天狗と木剣を交えた三夜沢の赤城神社を参拝してから、関東の大侠大前田英五郎の墓の....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
これあるべくそうろう》 文久元酉年 夏至 町年寄一同 大小天狗中 降魔神中 彦兵衛はにやりと笑った。五月末ごろから江戸中を脅....
迷信解」より 著者:井上円了
べようと思う天狗は、この人間の天狗ではなく、怪物の天狗であるが、これにも大天狗、小天狗の別がある。大天狗はその形山伏に似て、しかも鼻高く翼をそなえたる怪物にして....