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小姑
「小姑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小姑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
み思案で、応召した夫が戦死したのちも、六つになる男の子と昔かたぎの姑と、出戻りの
小姑と一緒に暮すつつましい未亡人ぶりが似合う女であった。ガラガラしたしわがれた声....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
絹の外衣の下に襤褸の肉衣を着る)、本能の如き嬌態、女性間の嫉視反目(姑と嫁、妻と
小姑の関係はいうまでもあるまい。私はよく婦人から同性中に心を許し合うことの出来る....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
る。 お千代はそれほど力になる話相手ではないが悪気のない親切な女であるから、嫁
小姑の仲でも二人は仲よくしている。それでお千代は親切に真におとよに同情して、こう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うや今日嫁に行ったのでは無し、もう足掛け四年にもなり、お春という子までもある。舅
小姑の面倒があるでは無し、主人の小幡は正直で物柔らかな人物。小身ながらも無事に上....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
うなのが少くない。 そんなのは、僧侶なんど、われらと、仏神の中を妨ぐる、姑だ、
小姑だ、受附だ、三太夫だ、邪魔ものである。 衆生は、きゃつばらを追払って、仏に....
「男女関係について」より 著者:大杉栄
らといって、何でも強いて友人づきあいをするにも及ばない。これはちょうど、嫁や姑や
小姑と親子もしくは姉妹の関係にはいらなければならないものと強いられるの馬鹿らしさ....
「蛍」より 著者:織田作之助
痛だという姑の枕元へ挨拶に上ると、お定は不機嫌な唇で登勢の江州|訛をただ嗤った。
小姑の椙も嗤い、登勢のうすい耳はさすがに真赧になったが、しかしそれから三日もたつ....
「山吹」より 著者:泉鏡花
が入らねえだ。――御新造様が、おのれと思う、憎いものが世にあるべい。姑か、舅か、
小姑か、他人か、縁者、友だちか。何でも構う事はねえだの。 夫人 ああ。 人形使 ....
「清心庵」より 著者:泉鏡花
申すまでもございません。お実家には親御様お両方ともお達者なり、姑御と申すはなし、
小姑一|人ございますか。旦那様は御存じでもございましょう。そうかといって御気分が....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
まった。が、くどいから略しましょう。あり来りの事で、亭主が三度かわった事だの、姑
小姑に虐められた事だの、井戸川へ身を投げようとした事だの、最後に、浅間山の噴火口....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、あるいは背かれたように誤解した場合、または前以て予期して、びくびくしていた姑や
小姑に気に入られぬ場合、あるいはそう誤信した場合、その事に限って特に過敏になりま....
「婚期はずれ」より 著者:織田作之助
義枝の下に定枝がいて、二十三といえば義枝の年に直ぐだった。しかも、そういう縁遠い
小姑が二人もいては、永助には嫁の来手があるまいと、永助の独身までが目立ち、ここで....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
て、 「人の口さえうるさくなかったら、反って有難い位なんだけれどね。世間っていう
小姑があるから――、それだけを僕は恐れているんですよ」 私は彼と友達でなかった....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
通夜に行ったものから聞いたが、姑だの、母を異にした――、つまり妾腹だな、そういう
小姑が多数いる間に挟まって小さくなり、平民の娘、平民の娘と蔑視まれつづけて、針の....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
。 「大審院判事の子息で弁護士か、姉さんが大学教授法学博士に嫁すとあるから家には
小姑はなしか、両親はいないし気楽だなあ、その上に財産がある。五十万円――、こいつ....