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「小川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小川の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
、小《お》やみもない風の音がどよめいています。わたしは暗い軒通《のきづた》いに、小川通《おがわどお》りを下《くだ》って来ると、ふと辻を一つ曲《まが》った所に、大....
」より 著者:芥川竜之介
でした。明日はちょうど一月に一度あるお君さんの休日《やすみび》だから、午後六時に小川町《おがわまち》の電車停留場で落合って、それから芝浦《しばうら》にかかってい....
老年」より 著者:芥川竜之介
ち》の待合の女将《おかみ》が一人来ていたが、皆四十を越した人たちばかりで、それに小川の旦那《だんな》や中洲の大将などの御新造《ごしんぞ》や御隠居が六人ばかり、男....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
て早くこの種のものを売出したのが「小町水」で、それからこれはずっと後の話ですが、小川町の翁屋という薬種屋の主人で安川という人があって、硯友社の紅葉さんなんかと友....
海の使者」より 著者:泉鏡花
膝までは高くないのが、往き還り何時もぐらぐらと動く。橋杭ももう痩せて――潮入りの小川の、なだらかにのんびりと薄墨色して、瀬は愚か、流れるほどは揺れもしないのに、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
い原で、屋敷町の屋敷を離れた、家並になる。まだ、ほんの新開地で。 そこいらに、小川という写真屋の西洋館が一つ目立った。隣地の町角に、平屋|建の小料理屋の、夏は....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
出した。三日間といえば、その間には太陽が三度出てまた沈み、子供らは遊びたわむれ、小川は礫の上をちょろちょろと流れ、旅びとは街道に砂ほこりを立てて往来していたのに....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
しよう、賢君、ちょっとそこへ休もうではないか。」 と月を見て立停った、山の裾に小川を控えて、蘆が吐き出した茶店が一軒。薄い煙に包まれて、茶は沸いていそうだけれ....
明治十年前後」より 著者:淡島寒月
。何せ明治十五、六年の頃は、古本をつぶしてしまう頃だった。私はその本屋をはじめ、小川町の「三久」、浜町の「京常」、池の端の「バイブル」、駒形の「小林文七」「鳥吉....
真夏の夢」より 著者:有島武郎
北の国も真夏のころは花よめのようなよそおいをこらして、大地は喜びに満ち、小川は走り、牧場の花はまっすぐに延び、小鳥は歌いさえずります。その時一|羽の鳩が....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
高橋広場にでました。ところが宮城広場へ出る大きな橋がみつかりません。やっとあさい小川をみつけてその岸に出ました。そのうち小舟にのってやって来るふたりの船頭らしい....
旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
まだってこれほどけっこうな寝床にはお休みにはなるまいとおもいました。ひろい野中に小川がちょろちょろながれていて、枯草の山があって、あたまの上には青空がひろがって....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
林檎の木は今いっぱいの花ざかり、香わしい接骨木はビロードの様な芝生の周りを流れる小川の上にその長い緑の枝を垂れています。何もかも、春の初めのみずみずしい色できれ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
りはむしろ窪地というべきところがあるが、そこは世の中でいちばん静かな場所である。小川が滑るように流れそのせせらぎは人を眠りにいざない、ときたま鶉が鳴いたり、啄木....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
て、道案内を返し、一人、しょぼしょぼ、濡れて出て、黒島道へかかろうとする、横筋の小川の畝をつたって来て、横ざまに出会した男がある。……大く、酒、とかいた番傘をさ....