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小工
「小工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小工の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
動かなかったんだ。――工場が動きづらい理由はそれァある。ギュッ/\させられている
小工場は別として、何千、何万の労働者を使っている高度に発達した大工場となると、と....
「黴」より 著者:徳田秋声
て物を頼みなどしていることは、笹村も見て知っていた。その女は今は近所に住んでいる
小工面のよいある大工に嫁入りしていた。仕立て物を持って来た女は、笹村の部屋の入口....
「読書法」より 著者:戸坂潤
れに科学主義を適用すれば、理想的な農村工業となる。之はすでに方々の理研関係の農村
小工作場で実験ずみだという。 科学主義工業の観点に基いて「熟練工」の観念を批判....
「写生紀行」より 著者:寺田寅彦
子供を一人つれて、日暮里の新開町を通って町はずれに出た。戦争のためにできたらしい
小工場が至るところに小規模な生産をやっている。ともかくも自分の子供の時にはみんな....
「モルモット」より 著者:細井和喜蔵
一万人からの労働者が集っている大紡績工場が七つもあるのを筆頭に、そのほか無数の中
小工場が文字通り煙突を林立させて居る。そして真っ黒な煤煙を間断なく吐き出すので植....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
いる。 彼は、庭のかたすみに、そのための小屋を持っている。その小屋の中に、彼の
小工場があり、送受信所《そうじゅしんじょ》があり、図書室があった。もちろん電源も....
「今度こそ」より 著者:片岡鉄兵
そういう風で甲吉の野郎はとうとうストライキに加わらなかった。そんな仲間が、俺らの
小工場の中に十四五人もあったんだ。 で、このストライキは結局、犠牲者を絶対に出....
「明日をつくる力」より 著者:宮本百合子
似かよった理由があると思う。つまり今日の資本主義社会の個人的な経済競争の中で、中
小工業者が苦しいとおり、婦人画家の経済上、芸術上独立的な生活というものは非常に困....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
によると、現内閣が国体明徴に誠意がないとか、国防と産業との調和を欠くとか、農村中
小工業に対する対策を有たぬとか、という三つばかりの理由をあげた後、内閣不信任の第....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
か切んなさるなよ。」とお笑いなすって、ちょうど宅が。」 また眉を顰めたが、 「
小工面に貸本へ表紙をかぶせておりましたのをごらんなさいまして、――「辻町のやつ、....
「白痴」より 著者:坂口安吾
ある筈で、政治家、軍人、実業家、芸人などの内幕に多少の消息は心得ていたが、場末の
小工場とアパートにとりかこまれた商店街の生態がこんなものだとは想像もしていなかっ....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
む場所はまた別で、それはどこに住んでも変りがないものだ。 ★
小工業と商業でもつ桐生はおのずから個人的な都市で、したがって商魂もたくましい。ウ....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
るらしい。 これは堤防の上を歩みながら見る右側の眺望であるが、左側を見れば遠く
小工場の建物と烟突のちらばらに立っている間々を、省線の列車が走り、松林と人家とは....
「元八まん」より 著者:永井荷風
、ところどころ会社らしいセメント造《づくリ》の建物と亜鉛板《トタンいた》で囲った
小工場が散在しているばかりで、人家もなく、人通りもない。道の左右にひろがっている....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
者は春日出の電燈会社に、ある者は天満のメリヤス会社に談判に行った。 天満方面の
小工場の恐慌ぶりと言えば、それは見る目にも気の毒なほどであった。 安治川菊子嬢....