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「小弁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小弁の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ますのは、年のころ廿四五で、髪は達摩返《だるまがえ》しに結いまして、藍《あい》の小弁慶の衣服《きもの》に八反《はったん》と黒繻子《くろじゅす》の腹合《はらあわせ....
高野聖」より 著者:泉鏡花
ゆがっぱ》を小さく畳《たた》んでこいつを真田紐《さなだひも》で右の包につけるか、小弁慶《こべんけい》の木綿の蝙蝠傘《こうもりがさ》を一本、おきまりだね。ちょいと....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
階の梯子段の下に三人車座になって御酒を飲んでいる侍は、其の頃|流行った玉紬の藍の小弁慶の袖口がぼつ/\いったのを着て、砂糖のすけない切山椒で、焦茶色の一本独鈷の....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
、萎《すが》れてもまだ見所のある花。櫛巻《くしま》きとかいうものに髪を取上げて、小弁慶《こべんけい》の糸織の袷衣《あわせ》と養老の浴衣《ゆかた》とを重ねた奴を素....
十二支考」より 著者:南方熊楠
山随願寺の会式《えしき》で僧俗集まり宴|酣《たけなわ》なる時、薬師寺の児《ちご》小弁は手振《てぶり》に、桜木の小猿という児は詩歌で座興を助けるうち争論起り小猿打....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
かのう」 男「ちょっと/\旦那え」 と後に腰を掛けて居りました鯔背の男、木綿の小弁慶の単衣に広袖の半纏をはおって居る、年三十五六の色の浅黒い気の利いた男でござ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
上ったあとで、お角は巻帯をズルズルと解いて、着物をきがえにかかりました。 藍の小弁慶のお召の半纏《はんてん》を着て、鏡に向って立膝をしながら、洗い髪の兵庫《ひ....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ません。漸々田本で中食を誂えていると、側にいる客は年齢四十一二になる女で、衣裳は小弁慶の衣物に細かい縞の半纒を着ている商人体のおかみさん、今一人は息子か供か、年....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
ながら、庭を宛なく彷徨って行った。と、また子供を産み落とした。紅裏をつけた、藍の小弁慶の、女物の小袖であった。蜘蛛は、庭の左手の方へ、這って行った。 やがて、....
剣侠」より 著者:国枝史郎
かけて行くところらしい。 その中に一人旅装ではなく、髪は櫛巻きに銀簪一本、茜の小弁慶の単衣を着た、若い女がまじっていた。 陣十郎の情婦のお妻であった。 「姐....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
った女がある。うらうらと燃える陽炎《かげろう》を背に、無造作な櫛巻《くしま》き、小弁慶《こべんけい》の袷《あわせ》に幅の狭い繻子《しゅす》と博多《はかた》の腹合....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しめた。立派な殿様(宗十郎の足利義教)が奥庭のようなところで美しい女(半四郎の妾小弁)を手討ちにするようなくだり、それがいつまでもしゃべっているばかりで、なぜそ....
審判」より 著者:カフカフランツ
ろは被告にとって驚くほど有利な結果が獲られるということは否定できないし、これらの小弁護士たちはそれを得意になって触れまわり、新しい顧客を誘うのだが、訴訟の先々の....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
っても、山が入って段々縫い縮めたから幅が狭く成って居りまする、其の上にお召縮緬の小弁慶の半纒を引掛け、手拭|糠袋を持って豆腐屋の前を通りかゝると、六十の坂を五つ....