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小憎い
「小憎い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小憎いの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ころで自由な天地が構えられる。何という無造作な生活力だろう。わが子ながら嫉ましく
小憎い。だがしかし、彼は見た通りの根からの無造作や自然で、果して今日のような生き....
「わが町」より 著者:織田作之助
た。取り乱しては嗤われるかねがねの負目で、嬉しい顔も迂濶に出来なかった。 客は
小憎いほど落ち着いて、世間話のまくらをだらだらとふった。 それで焦らされて、お....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
小次郎は、にやりと笑う。
高慢な者が意識していうていねいめいた言葉ほど、嫌味で
小憎いものはない。源八はむかむかして、亡師に対するその不遜を詰問ってやろうと思っ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
間は宵の絃歌さわぎで、河岸を流す声色屋の木のかしら、いろは茶屋の客でもあろうか、
小憎いほどいい喉な豊後節――。 鍔から外れた切ッ尖傷、柄手を朱に染めつつ銀五郎....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 せっかくご機嫌の良かった張蘊は、面を逆さに撫でられたような顔をした。そして
小憎い青二才、と思ったか、或いは自己の学問を誇ろうとしたのか、 「然らば、試みに....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
と、誇っている。おそらくこの筆間茶話の挿絵には、そのスケッチを描くだろう。すこし
小憎い。 やがて、後醍醐天皇が隠岐ノ島へ流される日を読み越して、隠岐ノ島の観光....
「俗臭」より 著者:織田作之助
て可憐に見える恰好なのだが、この女の場合、顎がしゃくって突き出ているから、いっそ
小憎い。それだけに同情の念が薄らぐのだが、その代り、祟りというものがあるなら、こ....