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小房
「小房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小房の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「碧玉の環飾」より 著者:田中貢太郎
た好奇心から覗いてみると、門番も何人もいない。で、門の裡へ入ると、青い簾を垂れた
小房があった。孫恪はその傍へ寄って、裡の容子を伺おうと思っていると、裡から扉を開....
「のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
生命などは、盗られたくないでしょうから。 さあ、ようやく奥へ来ました。ここには
小房が、いくつか並んでいる。こっちへ来てください。ここへ入りましょう。はいったら....
「北支点描」より 著者:豊島与志雄
である。 平庚五里は特殊な大建築で、広い中庭をかこんで廻廊があり、廻廊に面して
小房がずらりと並んでいる。二階から上のそれらの
小房が遊女たちの室である。最上階の....
「上海の渋面」より 著者:豊島与志雄
ず、勝負を度外視してただ賭博そのものだけを享楽してるようである。その顔付は、傍の
小房内で阿片吸飲に陶然としてる人々のそれと、ちょっと見たところでは区別がつかない....
「ピンカンウーリの阿媽」より 著者:豊島与志雄
もの。一階は店屋であり、二階から上は、中庭に面して廻廊がめぐらされ、廻廊の内部に
小房がずらりと並んでいて、それぞれ遊女たちの室である。階を上るに随って、彼女たち....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
んだ。一七九三年二十四歳の時、まだシャルトル氏とのみ称していて、国約議会の薄暗い
小房の奥から彼は、このあわれなる暴君と呼ばれたルイ十六世の裁判に出席した。王にお....
「立札」より 著者:豊島与志雄
光っていました。 朱文はそれを避けてか、青布の苦力たちをねぎらってから、張家の
小房に閉じ籠っていましたが、その日の夜、ひそかに外出の仕度をしたところを、張一滄....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
の石畳を五十間ほど行き、どっしりした石造の建物のなかへ入った。和堂は六畳ぐらいの
小房がいくつもある間を通り、突当りの大きな石の扉を開けた。眼が暗さに馴れるにつれ....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
前栽の小笹の中へ板碑や塔婆を無造作に排置したのもまた椿岳独特の工風であった。この
小房の縁に踞して前栽に対する時は誰でも一種特異の気分が湧く。就中椿岳が常住起居し....