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小敵
「小敵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小敵の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
込む。先手は先手で、分際知れた敵ぞや、瞬く間に乗取れという猛烈の命令に、勇気既に
小敵を一呑みにして、心頭の火は燃えて上《のぼ》る三千丈、迅雷の落掛るが如くに憤怒....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
の眼ばかり睨み付ける。 「うん、どうやら少しは出来る」葉之助は呟いた、「が俺には
小敵だ」 「エイ!」 と珍らしく声をかけつと一足前へ出た。 「ヤッ!」 と三....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
夥間には、此奴に(的等。)扱いにされようというのが少くない。 が、私に取っちゃ
小敵だった。けれども芸は大事です、侮るまい、と気を緊めて、そこで、膝を。」 と....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
た。
「さあこれからどうしたものだ、兵馬は敵の一人ではあるが、退治るにも及ばない
小敵だ。このような人間を退治たところで、自分が久しく企てている、一大事を仕とげる....
「竈の中の顔」より 著者:田中貢太郎
しそうに笑って手にした石をおろしはじめた。 「そうか、それは油断をせられないな、
小敵と見て侮ることなかれ、か」 三左衛門はあっちこっちに石を置いている主翁の指....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
謀会議は、後者の作戦を採り、エセックスまたこれに同意した。だが、そう決めるなら、
小敵の処理に、あまりに多くの時間と精力を浪費することは、無益以上の悪結果を招く。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
目あてが」 「玉砕だろう。彼らとすれば」 「それは恐いことではございますまいか。
小敵といえど」 「あなどらず、か」 「おそらく必死を決した猛兵かとおもわれます」....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
ので、将士はようやくその不満をべつな方に向けて、掃討に立った。 但馬に散在する
小敵の一掃は約一ヵ月で終った。もう七月に入っていた。僻地山間の悪戦を続けたこの四....