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「小旅行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小旅行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:太宰治
ていた町から汽車で、せいぜい三、四時間の、「外出」とでも言ったほうがいいくらいの小旅行であった。 けれども私は、その港町の或る旅館に一泊して、哀話、にも似た奇....
メリイクリスマス」より 著者:太宰治
引き連れてまた東京に移住して来たのであるが、来て見ると、ほとんどまるで二三週間の小旅行から帰って来たみたいの気持がした。 「久し振りの東京は、よくも無いし、悪く....
新生」より 著者:島崎藤村
くなりましたね。何かそれには意味が有るんですか」 同じ旅館に泊っている留学生が小旅行から戻って来て、それを岸本に尋ねた。この人は慶応出で岸本から見るとずっと年....
黒髪」より 著者:近松秋江
ない。 そう思い諦めて、しばらくの間、気を変えるために、私は晩春の大和路の方に小旅行に出かけていった。そっちの方は、もう長い間行ってみたいと思っていたところで....
光と風と夢」より 著者:中島敦
さ、深さ、新しさ。今、大いなる沈黙は、ただ遠く太平洋の呟きによって破られるのみ。小旅行と引続いて病気をしている間に、島の政治情勢はひどく急迫して来ている。政府側....
惜別」より 著者:太宰治
り、ではまたあした学校で、どうも、いろいろ有難う、いや僕こそ、と意外に楽しかった小旅行を共に感謝し合って別れ、その次の朝は、新しい友人にまた逢えるという張合いが....
香水紳士」より 著者:大阪圭吉
に、クルミさんのポケットの中には、チューインガムとキャラメルがはいっている。快い小旅行への、楽しい用意であるはいうまでもない。 実際、クルミさんは、今日の国府....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
心配はそれはありがたかった、というところで終りました。どこへか古い友だち二三人と小旅行に行く由。これで私ものんきに大晦日を迎えたわけでした。(ただあなたのところ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
れでもっていらっしゃるのでしょう。行ってようございました。お母さんも琴平へ強行的小旅行をなさっても次の日腰が痛い位のことでお元気ではあるが、私は呉々お金よりも体....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
でむずかしいと同様に、手紙の中でもむずかしい) 私は誕生日のおくりものに頂いた小旅行のおかげで、本当にこのごろは工合よくなり、無駄のない日を暮して居ります。だ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ゼットはまた辻馬車でバビローヌ街まで連れ戻された。ジャン・ヴァルジャンがそういう小旅行をなすのは、たいてい家に金のなくなった時であった。 ジャン・ヴァルジャン....
貞操問答」より 著者:菊池寛
らした。 「一しょに遠乗りをしても、用心する。パーティに行くのも危険だ。一しょに小旅行に行くなんて一大事だなんて云うお友達は、一体どんな顔をしている。どーらちょ....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
第一である。 大正十一年、私は妻と共に朝鮮に旅行した。それまでにもちょいちょい小旅行を試みたことはあるが、両人共にこうしてやや遠くまで出かけられるようになった....
母と娘」より 著者:岡本かの子
以前は家に鍵をかけ二三日留守にして汽車や徒歩で天幕や食料を分担して勇ましく母娘の小旅行に出かけたのであった。 スルイヤの夫は工業学校出の機械屋であったが、あの....
澪標」より 著者:外村繁
続いた。 が、思いがけず、妻に休暇が取れることになった。私達は急に思い立って、小旅行に出ることにする。休暇は短いので、上越高原の湯檜曾温泉と決める。一昨年末、....