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「小柳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小柳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
《よねはち》の衣裳《いしょう》について「上田太織《うえだふとり》の鼠の棒縞、黒の小柳に紫の山まゆ縞の縮緬を鯨帯《くじらおび》とし」と書いてある。しからば、いかな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
出て来れば、又その探索に取りかからなければならない。現に半七はその年の十二月に、小柳という女軽業師の犯罪を探索して、初陣の功名をあらわしている。小柳という女の手....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ち文久二年の四月にも相撲の人殺しがありました。これは不動山と殿の二人が同じ力士の小柳平助を斬り殺して自首した一件で、その噂の消えないうちに、又もや万力の事件が出....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の巣のように弾丸を打ちこまれ、朱に染まって即死し、同乗して居りました工藤書記長、小柳秘書及び相沢運転手の三人も同様即死いたしました。兇行の目的は、協議妨害にある....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
拾って見ると、為永春水の作に次の如く書いてある。 「……上田太織の鼠の棒縞、黒の小柳に紫の山繭縞の縮緬を鯨帯とし、下着はお納戸の中形縮緬、お高祖頭巾を手に持ちて....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
その日ばかり売ります。エビス様の絵の団扇《うちわ》を客にだしました。この家は神田小柳町からの大火で店蔵をおとして、主人が気が変になって、四、五年の後店もなくなり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。 「おい、姐さん。早速だが少し聞きてえことがあるんだ。あの小屋に出ている春風|小柳という女の軽業師、あいつの亭主は何といったっけね」 「ほほほほほ。あの人はま....
辞書」より 著者:折口信夫
から、昔の本にあった訓を捨てない。明治になって、やっとそれを捨てた。服部宇之吉、小柳司気太両先生の辞書あたりからだ。「菊」の訓に「かはらをはぎ」などとある。そう....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
じた。 そう、主税に膝枕をさせ、介抱している女はあやめであった。鼠小紋の小袖に小柳繻子の帯、紫の半襟というその風俗は、女太夫というよりも、町家の若女房という風....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ろ懐しそうに、二、三歩前へツカツカと出たが、 「桃ノ井久馬ならば存じている。神田小柳町に住居していたはずだ」 「はい、さようでござります」 「そうであったか、そ....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
まが、通新石町《とおりしんこくちょう》から馬鞍横町《ばくらよこちょう》へ折れて、小柳町《こやなぎちょう》、鍋町《なべちょう》東横丁《ひがしよこちょう》と過ぎて不....
食指談」より 著者:佐藤垢石
百五十枚が、下谷御成道建具屋金八。一把七、八十房ずつついた唐辛子三把を食った神田小柳町の車力徳之助という閻魔のような怪漢もあった。四文ずつの鮨代金にして一朱を胃....
伝通院」より 著者:永井荷風
ひとりずもう》というものを取って銭を乞う男があった。西、両国《りょうごく》、東、小柳《こやなぎ》と呼ぶ呼出し奴《やっこ》から行司《ぎょうじ》までを皆一人で勤め、....
活人形」より 著者:泉鏡花
りて、間近く彼奴の後に出でつ。まずこれで可しと汗を容れて心静かに後を跟けて、神田小柳町のとある旅店へ、入りたるを突止めたり。 泰助も続いて入込み、突然帳場に坐....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
け。それにつけても、この一年間一緒に泣いたり笑ったりして、演習や実の空襲に働いた小柳さんや吉田さんが、ここにいないのが寂しくてしようがない。どこにいるのやら炎に....