小柴垣[語句情報] »
小柴垣
「小柴垣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小柴垣の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
こういう種々の原因が絡み合って、内部と外部との中間には、袖萩が取りつくろっている
小柴垣よりも大きい関が据えられて、戸を叩くにも叩かれぬ鉄の門が高く鎖ざされていた....
「蒲団」より 著者:田山花袋
手が巧に編物の針を動かして、膝の上に色ある毛糸の丸い玉! 賑かな笑声が牛込の奥の
小柴垣の中に充ちた。 けれど一月ならずして時雄はこの愛すべき女弟子をその家に置....
「源氏物語」より 著者:紫式部
旋《らせん》状になった路《みち》のついたこの峰のすぐ下に、それもほかの僧坊と同じ
小柴垣《こしばがき》ではあるが、目だってきれいに廻《めぐ》らされていて、よい座敷....
「源氏物語」より 著者:紫式部
い野中の路《みち》を訪問に出なかったのであろうとくやしかった。 野の宮は簡単な
小柴垣《こしばがき》を大垣にして連ねた質素な構えである。丸木の鳥居などはさすがに....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ていて、技巧を尽くした都の貴族の庭園などよりも美しい秋を見せていた。そこは簡単な
小柴垣なども雅致のあるふうにめぐらせて、仮居ではあるが品よく住みなされた山荘であ....
「武蔵野」より 著者:山田美妙
は郷士の住処と見え、よほど古びてはいるが、骨太く粧飾少く、夕顔の干物を衣物とした
小柴垣がその周囲を取り巻いている。西向きの一室、その前は植込みで、いろいろな木が....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
後。うららかな五月の祭日和である。 舞台の両端には美しい花の咲き乱れた葵の茂みと
小柴垣がある。 そぞろ歩きの平安人達が、あるいは左から右へ、あるいは右から左へと....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
て、白い小袖や袴を解きすて、色の狩衣に着かえると、すぐにまた出て行った。庵のある
小柴垣は、屋形と鑁阿寺との途中の森の小道だった。 尼は、泥炉に、茶を煮て、待っ....