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「小樽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小樽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
といっていいから尋常小学だけで学校生活をやめたのはまずいいとしても、妹のおせいに小樽で女中奉公をさせておかねばならぬというのは、清逸の胸には烈しくこたえていた。....
初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
。生命の続く限りの男らしい活動である。二週日にして予は札幌を去った。札幌を去って小樽《おたる》に来た。小樽に来て初めて真に新開地的な、真に植民的精神の溢《あふ》....
弓町より」より 著者:石川啄木
》した。郷里《くに》から函館《はこだて》へ、函館から札幌《さっぽろ》へ、札幌から小樽《おたる》へ、小樽から釧路《くしろ》へ――私はそういう風に食を需《もと》めて....
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
、 きていたるものまで脱《ぬ》いで売りはてぬ いで試みむはだか道中小樽《おたる》に名高きキトに宿りて、夜涼《やりょう》に乗じ市街を散歩するに、七夕....
鰊漁場」より 著者:島木健作
帰らなかった。―― 街道をつき当ってそこを左へまがると、海はすぐ目の前だった。小樽湾をかかえ込む積丹岬の突端が、とおく春の日ざしのなかにかすんで見えた。日本海....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
くれた時、君には東京に遊学すべき道が絶たれていたのだった。一時北海道の西海岸で、小樽をすら凌駕してにぎやかになりそうな気勢を見せた岩内港は、さしたる理由もなく、....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
坐をかいて、両手をはすがいに股に差しこんでムシッを踏みつけた小鳥のように、函館や小樽でバタバタやる。そうすれば、まるッきり簡単に「生れた時」とちっとも変らない赤....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
窓の下に※し、ジョイスと私とはそのボートに火薬の鑵や、銃や、堅パンの嚢や、豚肉の小樽や、コニャックの樽や、私には何より大事な薬箱などを積み込み始めた。 その間....
精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
と云って、当局を責めた。然し、もし、警視庁がこれを極秘裡に行い、ひそかに平沢氏を小樽から東京へ連行した場合、これを新聞記者が探知したならば、特ダネとして、全紙面....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
あんな明るい写真はたくさんなかつたような気がするくらいである。 それから函館か小樽かのいずれかで「獣魂」という写真を見た。そしてもみあげ長きフランシス・フォー....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
えには、間違いはありませんよ。私は自分の疑惑を確かめるために、さっき思い切って、小樽の取引所へ電話を掛けて見たんです。するとどうです。中越炭坑株が、今日の午前の....
不在地主」より 著者:小林多喜二
かった。――その代り、地主は「農場管理人」をその村に置いた。だから、彼は東京や、小樽、札幌にいて、ただ「上り」の計算だけしていれば、それでよかった。――S村もそ....
北海道に就いての印象」より 著者:有島武郎
のようなものが或は消え或は現われて美しい現象を呈したのを見た。彼は好奇心の余り、小樽港に碇泊している船について調べて見たが、一隻の軍艦もいないことを発見した。而....
北海道の「俊寛」」より 著者:小林多喜二
にされた俊寛のように、せめて内地の陸の見えるところへまでゞも行きたいと、海のある小樽、函館へ出てくるのだ。もう一度チヤツプリンを引き合いに出すが、「黄金狂」で、....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
霊をかついでまわるのは何という愚かなことだと、私はつくづく朱筆を投げてしまった。小樽の色内町のキト旅館の二階での歎息である。私は処女歌集の、「桐の花」の改訂をや....