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「小民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小民の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
》社や山の神を手近く引くほどの準備は縦《ゆる》し置かれたきことなり。教育到らざる小民は小児と均《ひと》しく、知らずして罪に陥るようのこと、なるべく防がれたし。故....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
二 「海辺の住民は今日漁業と採塩とによって衣食すると同じように、山間居住の小民にもまた樹木鳥獣の利をもって渡世を営ませたい。いずこの海辺にも漁業と採塩とに....
ドン・バス炭坑区の「労働宮」」より 著者:宮本百合子
ってプロレタリア農民が勝利するまで、ブルジョア地主の専制支配の下でユダヤ民族と弱小民族の一つであるタタール民族が虐げられて来たことは、ロシア歴史を一目見ただけで....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
も、其食物に相応する丈《だ》けの体動なくしては、食物こそ却て発育の害なれ。田舎の小民の子が粗食大食勝手次第にして却て健康なる者多し。京都大阪辺の富豪家に虚弱なる....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
仮りにここに人口百万人の国あらん。このうち千人は智者にして九十九万余の者は無智の小民ならん。智者の才徳をもってこの小民を支配し、あるいは子のごとくして愛し、ある....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
普通の財産、土地を持って他人の奴隷とならなかった家系をいいますので、トムズー即ち小民というのは平民のもとに在ってほとんど奴隷の業を執って居る者の子孫をいう。しか....
三国志」より 著者:吉川英治
将であった。 「敵の劉玄徳は、天子の皇叔なりなどと僭称していますが、事実は辺土の小民、その生い立ちは履売りの子に過ぎません。――関羽、張飛、また不逞の暴勇のみ、....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
あった。肥後の五箇庄と並んで、山中の隠れ里として有名であった阿波の祖谷山などは、小民の家はみな竹の簀の子で、あの頃はまだ夏冬を通して、このタフを着て住んでいると....