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小沼
「小沼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小沼の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
中腹近くには鬱蒼《うっそう》と生い繁った樅《もみ》林があり、また樹立のあいだには
小沼があって、キラキラ光る面が絶《き》れ切れに点綴されているのだ。そして、そこか....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に舟を寄せて雨宿りする間もなく、雨は最早過ぎて了うた。此辺は沼の中でもやゝ深い。
小沼の水が大沼に流れ入るので、水は川の様に動いて居る。いくら釣っても、目ざす鮒は....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
。 与十 大い事をしたぞ。へい、雪さ豊年の兆だちゅう、旱は魚の当りだんべい。大沼
小沼が干たせいか、じょんじょろ水に、びちゃびちゃと泳いだ処を、ちょろりと掬った。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とも人間そのものが、足を大地に踏まえて歩いているように見える。 方二町ばかりの
小沼の岸に立った時に、乗鞍《のりくら》ヶ岳《たけ》が、森林の上にその真白な背を現....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
うち払ひ君待つと居りし間に月かたぶきぬ」(巻十一・二六六七)、「行方無みこもれる
小沼の下思に吾ぞもの思ふ此の頃の間」(巻十二・三〇二二)等の例がある。なお、「朝....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
という呉服問屋があった。先代が死んで、ようやく四十九日がすぎたばかりというとき、
小沼男爵が坂巻多門という生糸商人をつれてやってきた。
小沼男爵はチヂミ屋の当主....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
塵埃焼却場の煙が、低く地を掃いて匂いの幕のように鎖してしまう。また、島の所々には
小沼のような溜りがあって、そこには昔ながらの、蘆の群生が見られるのである。そのそ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
し、浪に堰かれて、相逆ってそこに砂を装上げる。能登には地勢上、これで出来た、大沼
小沼が、海岸にはいくらもあります。――河北潟も同一でしょう。がそれは千年! 五百....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
場の歓迎門は流石に簡素であった。まことにいい趣味だと思わせた。 私たちの一行は
小沼駅へ着くと、すぐに線路を越えて、その入口にかかった。よく掃かれて塵一つとどめ....