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小法師
「小法師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小法師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ヴィヤ半島のようにも、背中合せの二匹の犬のようにも見える形、腕のつけ根に起き上り
小法師《こぼし》の喰いついた形、醜《みにく》い女の顔の形……見なれきったそれらの....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
太《ふて》えあまだ、大金を出して抱えて来たものを途中から逃げさせてお堪《たま》り
小法師《こぼし》があるものか、オイ爺《とっ》さん、此奴《こいつ》のいう事ア皆《み....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
は、そこを弾左谿《だんざだに》と呼ぶ地名の出所でもあった。天文六年八月に、対岸の
小法師岳《こぼうしだけ》に砦《とりで》を築いていた淵上《ふちがみ》武士の頭領|西....
「海異記」より 著者:泉鏡花
愛らしさは四辺にこぼれた、畳も、縁も、手遊、玩弄物。 犬張子が横に寝て、起上り
小法師のころりと坐った、縁台に、はりもの板を斜めにして、添乳の衣紋も繕わず、姉さ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
アありませんか」こう云ったのは少年である。船尾《とも》の方に坐っている。青い頭の
小法師である。年はようやく十四、五らしい。可愛い腰衣《こしごろも》をつけている。....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
文箱をお預り。――衆も御苦労であった。 一同敬う。=でんでん太鼓に笙の笛、起上り
小法師に風車==と唄うを聞きつつ、左右に分れて、おいおいに一同入る。陰火全く消ゆ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
押し壊ってしまった。春久は恐る恐る、何とて碁をば打給いし、と問うと、何にもなし、
小法師なりし時、人の碁打つを見しが、今念仏唱えながら、心に其が思いうかびしかば、....
「おせん」より 著者:邦枝完二
な態になったんじゃないか、それを松つぁん、あたしにすりつけられたんじゃ、おたまり
小法師がありゃァしないよ」 「あれだ、若旦那。あっしゃァ後にいたんじゃねえんで。....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
さん。お客様がお見えなさいましたよ」 「えッ」 馬琴はこの声を聞くと、起き上り
小法師のように、古畳の上へ起き直った。 「どうもこりゃアお上さん、お世話様でげし....
「長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
師姿をして、何々法師と称していたものが多い。東寺の散所法師とか、右の文書に見える
小法師の類みなこれで、これらは沙門と賤者の関係を説く場合に詳論したい。 右の文....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
や白山を氏神として祭っている部落は幾らでもあるのである。またかしこくも禁中には、
小法師のエタを近づけて、あえて穢となし給わなかったのである。ことに「食鑑」の著者....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
の処置など、次第に人の嫌がる仕事の方へ向けられる事に変りました。しかもなお天部の
小法師と称するものは、禁裏御所のお庭掃除のお役をつとめておりました。この
小法師は....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
の始めには下村勝助統率の下に、二条城の掃除が公役であった。また禁裏のお掃除をする
小法師というものも、また京都付近のエタであった。「雍州府志」に、 覆。是丹波山国....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
よる自治制が行われていた。その長たる非人を長吏法師と云い、その下に属する平非人を
小法師という。浮浪人の長の事は既に「霊異記」にも見えて、由来すこぶる久しく、彼ら....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
、エタの先祖と推定せられているものが、餌取法師と呼ばれたり、今にエッタ法師だの、
小法師だの、エッタン坊だの、皮坊だの、長吏ん坊などの語が存していることやら、かつ....