小流[語句情報] » 小流

「小流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小流の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
顔の咲《さ》いてる内に煙が立つ道理もなし。 床几《しょうぎ》の前には冷たそうな小流《こながれ》があったから手桶《ておけ》の水を汲《く》もうとしてちょいと気がつ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
デモクリトスの説参照)。 カントの宇宙開闢論もやはり、遊星系が宇宙微塵あるいは小流星群から進化したとする諸仮説中の一つである。この考えは後にノルデンスキェルド....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
をふいた。 畑の裾は、町裏の、ごみごみした町家、農家が入乱れて、樹立がくれに、小流を包んで、ずっと遠く続いたのは、山中|道で、そこは雲の加減で、陽が薄赤く颯と....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
の景色を思出した。 二 「この蕈は何と言います。」 山沿の根笹に小流が走る。一方は、日当の背戸を横手に取って、次第|疎に藁屋がある、中に半農――....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
んの処へ縁づいているという。まず可し、と早速訪ねて参りましたが、町はずれの侍町、小流があって板塀続きの、邸ごとに、むかし植えた紅梅が沢山あります。まだその古樹が....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
いませんや。 水の音が聞えます。ちょろちょろ水が、青いように冷く走る。山清水の小流のへりについてあとを慕いながら、いい程合で、透かして見ると、坂も大分急になっ....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
途中、田畝畷の道端に、お中食処の看板が、屋根、廂ぐるみ、朽倒れに潰れていて、清い小流の前に、思いがけない緋牡丹が、」 お誓は、おくれ毛を靡かし、顔を上げる。 ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
くれで気が着かなかった、……むしろそれより、この貴婦人に神通があって、露を集めた小流らしい。 (これで、貴下、) と渡す――筧がそこにあるのであったら、手数は....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
んだ小按摩の前に立って、そと差覗きながら言ったのである。 褄が幻のもみじする、小流を横に、その一条の水を隔てて、今夜は分けて線香の香の芬と立つ、十三地蔵の塚の....
化鳥」より 著者:泉鏡花
出る。そこン処は梅林で、上の山が桜の名所で、その下に桃谷というのがあって、谷間の小流には、菖蒲、燕子花が一杯咲く。頬白、山雀、雲雀などが、ばらばらになって唄って....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
く。…… 道は鎮守がめあてでした。 白い、静な、曇った日に、山吹も色が浅い、小流に、苔蒸した石の橋が架って、その奥に大きくはありませんが深く神寂びた社があっ....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
く吹かるる中を、一人陰になって霜げながら、貧しい場末の町端から、山裾の浅い谿に、小流の畝々と、次第|高に、何ヶ寺も皆日蓮宗の寺が続いて、天満宮、清正公、弁財天、....
山吹」より 著者:泉鏡花
の瓶見ゆ。この店の傍すぐに田圃。 一方、杉の生垣を長く、下、石垣にして、その根を小流走る。石垣にサフランの花咲き、雑草生ゆ。垣の内、新緑にして柳|一本、道を覗き....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
。ちょっと、おめでたい。 両方で瞳を寄せるうちに、松の根を草がくれの、並木下の小流から刎出したものではない。昼間、竜巻の時、魚が降った、あの中の一|尾で、河北....
式部小路」より 著者:泉鏡花
濃くなった。天晴夕雲の紅に彩られつと見えたのは、塀に溢るるむらもみじ、垣根を繞る小流にも金襴颯と漲ったので。 その石橋を渡った時、派手な裾捌きにちらちらと、か....