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「小獣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小獣の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
る、この野干は狼と狐の間にあるようなもので、性質すこぶる黠《ずる》く常に群を成し小獣を榛中に取り囲み逃路に番兵を配りその王叫び指揮して一同榛に入り駆け出し伏兵に....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
客観する、そこに始めて俳諧が生まれるのである。旅には渡渉する川が横たわり、住には小獣の迫害がある。そうして梨《なし》を作り、墨絵をかきなぐり、めりやすを着用し、....
映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
する能力があるのに動物はただ本能の差があるだけであろう。 王蛇がいたちのような小獣と格闘するときの身構えが実におもしろい見ものである。前半身を三重四重に折り曲....
十二支考」より 著者:南方熊楠
。予が聞き及ぶところ、野槌の大きさ形状等確説なく、あるいは※鼠《もぐらもち》様の小獣で悪臭ありというが、『沙石集』の説に近い。あるいは、長五、六尺で面桶《めんつ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
。南米の土人これを飼いて豕とし温和なること羊のごとくなる。身長三フィートばかりの小獣でその牙短小といえども至って尖《とが》り、かつ両刃あり怖ろしい傷を付ける。五....
十二支考」より 著者:南方熊楠
信神慈善の業に施したという。その時侍臣が流れに架した剣の図というを見るにいわゆる小獣を鼠鼬様の物に画きある。これまた当時のバーガンジー人が人の魂は鼠鼬の状を現ず....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
あるが、この歌には、※鼠ぞこれ」(巻六・一〇二八)というのがあり、これは実際この小獣を捕えた時の歌で寓意でなく、この小獣に注して、「俗に牟射佐妣といふ」とあるか....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
きるためには莫大な生活資料が要る。いわば生活費がかさむのである。これに反して小禽小獣の類は生活が簡単で、ごく僅かの生活資料で生活し、繁殖して行く、私はこの理を一....
ホオムズの探偵法」より 著者:平林初之輔
遵奉《じゅんぽう》しているのはゆえあるかなといえる。 ある事件に当面すると彼は小獣を見つけた虎のように緊張する。この緊張裡に彼の微細な推理力は醗酵するらしい。....
山の人生」より 著者:柳田国男
思われますがとにかくに孤独なる山人には火を利用した形跡なく、しかも山中には虫魚鳥小獣のほかに草木の実と若葉と根、または菌類などが多く、生で食っていたという話はた....
こども風土記」より 著者:柳田国男
このまじないをする風もあるが、別になお一つ簡便な方式を行なっている村もある。この小獣が海鼠の香を嫌うということは経験であったらしい。それでこの物を繩の端に括りつ....