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「小瓶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小瓶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カインの末裔」より 著者:有島武郎
たんものや》によって華手《はで》なモスリンの端切《はぎ》れを買った。またビールの小瓶《こびん》を三本と油糟《あぶらかす》とを馬車に積んだ。倶知安《くっちゃん》か....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
く此の家へ来ましたよ」余「此の家へ来て夫から」小僧「婆さんに逢って、大変な品物を小瓶へ一杯、買って行きました」「大変な品物とは」小僧「婆さんが容易に人に売り渡さ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
るべくして果されなかった、ある薬物らしいものを待ち設けていた。その意志を、一本の小瓶に残している。また法水は、棺龕十字架の解読よりして、ディグスビイに呪詛の意志....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
外に、新しい麻裏の草履が一足に、弁慶縞の鳥打帽子が一つ、毒薬硫酸ストリキニーネの小瓶が潜められていた。麻裏草履と鳥打帽子は云うまでもなく、すわと云う時に逃げ出す....
姥捨」より 著者:太宰治
かられた。売店で、かず枝はモダン日本の探偵小説特輯号を買い、嘉七は、ウイスキイの小瓶を買った。新潟行、十時半の汽車に乗りこんだ。 向い合って席に落ちついてから....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
等の手袋、ジョウは上等のスリッパ、エミイはへりのついたハンカチ、ベスはコロン水の小瓶にきめました。 ジョウは、せなかに手を組み、天井をあおいで部屋を歩きながら....
蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
来る鞍馬寺の法師に頼んで怪しい物を捉えてもらうことにした。鞍馬法師は雄黄を鎔いて小瓶に入れ、富子の閨房へ往ってみると、枯木のような角の生えた雪のように白い蛇が三....
憑きもの」より 著者:豊島与志雄
出しなさいと言う。ワイシャツの着替えを持って来なかったことも、ライター・オイルの小瓶を一つ持ってることも、知っているのだ。梨に添えてあるナイフがよく切れないので....
悲しい誤解」より 著者:豊島与志雄
はいつも奇妙に金を持ってるのである。独りでビヤホールにきめて、途中でウイスキーの小瓶を買った。ジョッキーにウイスキーをたらして飲むけちなやり方を、彼は却って得意....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ことごとく配達料を申し受けること、但し牛乳は近隣といえども大瓶(二合五勺)三銭、小瓶(一合一勺)二銭の配達料を申し受ける。 二、旧市内は電車賃往復分十四銭を申し....
雪柳」より 著者:泉鏡花
衆、めしつかわれるものの住むらしい小造りな別棟、格子づくりの家があって、出窓に、小瓶に、山吹の花の挿したのが覗かれる。ふとその窓があくと、島田|髷の若い女の、ま....
活人形」より 著者:泉鏡花
露れいたるにぞ、心潜かに驚かれぬ。ざっと流して座敷に帰り、手早く旅行鞄を開きて、小瓶の中より絵具を取出し、好く顔に彩りて、懐中鏡に映し見れば、我ながらその巧妙な....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ペイン革の長靴をはかせた。味覚に堪えるただ一つのビールだというある特殊なビールの小瓶を、手に入れるためには、あらゆる労力を惜しまなかった。彼の眼は――微妙な、淡....
一人舞台」より 著者:ストリンドベリアウグスト
套の冬支度にて、手に上等の日本製の提籠を持ち入り来る。乙、半ば飲みさしたる麦酒の小瓶を前に置き、絵入雑誌を読みいる。後対話の間に、他の雑誌と取り替うることあり。....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
口には血の色の絵具を塗った。そこへ麻酔剤やその他の薬品のようにして持込んであった小瓶は、実は皆んな血の色の絵具で、それを彼が気付かないうちに切口へ塗ることも亦容....