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小異
「小異〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小異の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
頭を下げる。業平《なりひら》の朝臣《あそん》、実方《さねかた》の朝臣、――皆大同
小異ではないか? ああ云う都人もおれのように、東《あずま》や陸奥《みちのく》へ下....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
だ両派に過ぎざるは何ぞや。思想単純の時代というといえども、一は安危の繋がるところ
小異を顧みるに遑あらざるがゆえにあらずや。すでにして攘夷論は理論上においてのみな....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
精との対話を切り上げ、他の妖精達の査べにかかりましたが、人間から観れば何れも大同
小異の妖しい小人というのみで、一々|細かいことは判りかねました。標本として私はそ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
顛末をいっさい発表した。それは佐山君が戸塚特務曹長から聞かされたものと殆んど大同
小異であった。諸新聞はその記事を大きく書いて、大尉に化けたというその狐の写真まで....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
た。内部は、魚の腹を開いたのと同じようなものである。また兎の解剖でみたのと、大同
小異であった。ただこれは、人間の腹の中だという所属的の違いだけのことで、愕くほど....
「穴」より 著者:岡本綺堂
格別に怪しみもしなかったらしい。 わたしの家ばかりでなく、周囲の家々もまず大同
小異といった形で、しかも一方には山や森をひかえているのであるから、不用心とか物騒....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
末をいっさい発表した。それは佐山君が戸塚特務曹長から聞かされたものと殆んど大同|
小異であった。諸新聞はその記事を大きく書いて、大尉に化けたというその狐の写真まで....
「瘤」より 著者:犬田卯
異議なし、異議なし。……それだけであった。 五 つぎの月の村会も大同
小異で、なんら議題というほどのことはなく、雑談と茶碗酒にすぎてしまった。そして、....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
というものに、価値を認めていた。しかしこの議論によれば、人間のすることは結局大同
小異五十歩百歩の紋切型で、赤、黄、青、紫、黒、白などの原色とその組み合わせがある....
「妖怪学」より 著者:井上円了
櫃の蓋の上に風呂敷を覆えば、なおよく移るなり。 その他、種々の仕方あれども大同
小異なれば、そのつまびらかなるは『妖怪玄談』に譲り、これよりその説明を与うべし。....
「迷信解」より 著者:井上円了
らざることは説明するに及ばぬ。つぎに、天源術は易筮と九星とにもとづき、これと大同
小異なるものにて、やはり五行の理に考え、人の生年月につきて判断を下すものである。....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
三遍に沢山貼り出されたです。その中には多少意味の違ったのもありましたけれども大同
小異、我が国は既に外国すべてと和合したから人民もその意を体せよという意味であった....
「夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
、なんであっても、同じ用途として効果がある。それぞれ味に良否の区別はあるが、大同
小異と知っておいてまちがいはない。ミンチにかけるなどの方法で肉を細かくし、これを....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ば、同地の見物すらも十分できざりしは遺憾なりとす。ただし、南アフリカは豪州と大同
小異にして、ただその異なるは土人の多く労働に従事する一事なり。南アフリカ人の日本....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
土間八十匁、平土間七十五匁。 参考のために市村座の入場料を掲げたるが、他も大同
小異と知るべし。これは桟敷または土間|一間の価にて、その当時の一間は七人詰なり。....