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小米
「小米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小米の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
の下に飛石が三つばかり筋違《すじかい》に見えて、その先に井桁《いげた》があって、
小米桜《こごめざくら》が擦《す》れ擦れに咲いていて、釣瓶《つるべ》が触るとほろほ....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
たるに、正面、祭壇の中央に安置されたる銀の十字架上に、見慣れぬ黒の山高帽と、赤き
小米桜に銀のビラビラを垂らしたる花簪《はなかんざし》が引っかけ在るを発見し、大い....
「清貧の書」より 著者:林芙美子
八 清朗な日が続いた。 井戸端《いどばた》に植えておいた三ツ葉の根から、薄い
小米のような白い花が咲いた。 壁のモジリアニも、ユトリオもディフィも、おそろし....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
仄かに立ち昇っている。そのこちら側の肘掛椅子に、最前の女優髷の女が被布を脱いで、
小米桜を裾模様した華やかな錦紗縮緬の振袖と古代更紗の帯とを見せながら向うむきに腰....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
すか。これは貴方、田舎出来で、沢山甘くはござりませぬが、そのかわり、皮も餡子も、
小米と小豆の生一本でござります。」 と小さな丸髷を、ほくほくもの、折敷の上へ小....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
銀行頭取の面影《おもかげ》をもったお父さん左団次がゆるやかに話す―― ぼたんが
小米《こよね》になった。おしょさんのうちへあそびに来た。いつも楽屋や舞台で、知り....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
造り、毎晩小さな台花火などをあげて、楽しむのだった。彼らは「しだれ桜」だとか、「
小米の花」だとか「飛雀」だとか、そういった台花火のいろいろの名称を知っていたが、....
「故郷」より 著者:井上紅梅
が降ると、わたしは雪を掻き出して小さな一つの空地を作り、短い棒で大きな箕を支え、
小米を撒きちらしておきます。小鳥が食いに来た時、わたしは遠くの方で棒の上に縛って....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ち》によっては真綿のようでなくって白い筋が糸のように沢山現われるのもありますし、
小米を撒いたようになって雪降《ゆきふり》の景色に似たのもあります。いずれにしても....