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「小粒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小粒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
、ここが峠だという展望のある平地へ出て、家が二三軒ある。 「十団子《とおだご》も小粒になりぬ秋の風という許六《きょろく》の句にあるその十団子《とおだんご》を、も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
島という両替屋があります。そこへ二十歳《はたち》ばかりの若い男が来て、小判一両を小粒と小銭に取り換えてくれと云うので、店の者が銭勘定をしていると、そこへ又ひとり....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
当時化学の進歩はまだ極めて幼稚なものであった。物体の種々な性質はそれを構成する最小粒子の形状によるものと信じられていた。デカルトはこれら粒子が大きいか小さいか、....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
く削げ、整った美しい顔立ちである。小初はやにわに薫の頸と肩を捉えて、うす紫の唇に小粒な白い歯をもって行く。薫は黙って吸わせたままに、足を上げ下げして、おとなしく....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
えって雄を誘うコケットリーか。ついに免れ切れなくなって、雌魚は柳のひげ根に美しい小粒の真珠のような産卵を撒き散らして逃げて行く。雄魚等は勝利の腹を閃めかして一つ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ますまいけれども、その貴客、流の石には、水がかかって、紫だの、緑だの、口紅ほどな小粒も交って、それは綺麗でございますのを、お池の主の眷属の鱗がこぼれたなんのッて....
若菜のうち」より 著者:泉鏡花
。……お二人でね……」 お駄賃に、懐紙に包んだのを白銅製のものかと思うと、銀の小粒で……宿の勘定前だから、怪しからず気前が好い。 女の子は、半分気味の悪そう....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
貴方、勿体もない。私もはい法然様拝みますものでござります。吝嗇坊の柿の種が、小判小粒になればと云うて、御出家に土の団子を差上げまして済むものでござりますかよ。」....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
として、内の控えの、千束の寮にかくれ住んだ。……小遣万端いずれも本家持の処、小判小粒で仕送るほどの身上でない。……両親がまだ達者で、爺さん、媼さんがあった、その....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
るから、……痩ぎすで華奢なお桂ちゃんの片手では受切れない、両の掌に積んで、銀貨の小粒なのは指からざらざらと溢れたと言う。……亡きあとでも、その常用だった粗末な手....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
晦日までには相違なく返済いたすべく候、右の趣、御承知くだされ候はば、二分なりとも小粒なりとも、この袋に入れ、御見世の仲柱へ地より三尺ほど上げて御張りおき下さるべ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
's Cyclopedia. リコポジウム Lycopodium. 植物の実にて小粒。 両極性 Polarity. リオン(地)Lyons.(フランス)市の名。....
」より 著者:岡本かの子
の単衣帯。それへプラチナ鎖に七宝が菊を刻んだメタルのかかった首飾りをして紫水晶の小粒の耳飾りを京子はして居た。その京子は内気で何か言おうとしても中々声が出ないの....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
下しながら慧鶴は本の間をしばらく歩き廻っていた。するといくらか気が静まって来て、小粒に光りながら緩んだ綴目の穴から出て本の背の角を匍ってさまよう蠧魚の行衛に瞳を....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の花をみつめて 母はおまえを懐かしみ泣く 母は今宵、外出します 黒いドレスに赤い小粒の首かざり おまえが母に一番似合うと言った服装 母はおまえの取りわけ懐かしい....