小義[語句情報] » 小義

「小義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小義の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
弟子」より 著者:中島敦
い切れないものが。たとえ結果はどうあろうとも。 「由《ゆう》よ。汝には、そういう小義の中にある見事さばかりが眼に付いて、それ以上は判《わか》らぬと見える。古の士....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
こと、少しでも骨のある旗本や徳川の役人は多分一万を出でまい。アハハ、無用だ。正に小義憤を断じ去って、病弊の根本処に向って大刀を振うの時だ。そう唸られるな。さ、急....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
いま、少しでも骨のある旗本や徳川の役人は多分一万を出でまい。アハハ、無用だ。正に小義憤を断じ去って、病弊の根本処に向って太刀を振うの時だ。そう唸られるな。さ、急....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
……」と苦笑いした目明し万吉。江戸のスリ気質には、ほかの盗児にない一種の洒落気や小義理の固いところがあると聞いていたのを思い合せて、 「ははあ、その筆法かな」と....
三国志」より 著者:吉川英治
孫静が先に立ってご出陣を慶します。――けれどこんどの軍は、私怨です。自我の小慾と小義です。その為、兵を傷つけ、百姓を苦しめるようなお催しは、絶対にお見合せになっ....
三国志」より 著者:吉川英治
の蒙を謝し、 「いや、よく分りました。思うに、愚夫玄徳の考えは、事ごとに、大義と小義とを、混同しているところから起るものらしい。豁然と、いま悟られるものがありま....
三国志」より 著者:吉川英治
おいて、わが同族。なんでその国家を犯してよいものぞ」 「いやいや。そのお考えは、小義を知って大義に晦いものと申さねばならん。元来、劉璋は暗弱の太守、無能の善人、....
三国志」より 著者:吉川英治
こそ討つべきで、その簒逆の罪も正し給わず、呉へ戦いを向けられては、大義を知らず、小義に逸る君かなと、一世のもの笑いにもなりましょう。そこをも深くご賢慮遊ばして…....
私本太平記」より 著者:吉川英治
身にかぶる。 鎌倉の裁きに屈せず、貴公はあくまで言い抜けろ。友を売るなどという小義にこだわらず、助かって欲しい。そして再び貴公が都に帰って、帝座の周囲を鼓舞す....
私本太平記」より 著者:吉川英治
思うて今日の御邂逅に、地下へ一言、ごあいさつを申したまでだ。恨みの何のと、そんな小義にとらわれて、愚痴なお手向けしたわけではない」 いくさは復讐でない。復讐の....