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「小芝居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小芝居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
が揃わないので、誰かの発議でそのころ牛込の赤城下にあった赤城座《あかぎざ》という小芝居の役者を雇うことになった。役者はみんな十五六の子供で、嵯峨や御室の光国と滝....
三四郎」より 著者:夏目漱石
刻が施してあるということも聞いた。先生はその入場券の価まで知っていた。一日だけの小芝居は十二銭で、三日続きの大芝居は三十五銭だと言った。三四郎がへえ、へえと感心....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
内には踊る子が揃わないので、誰かの発議でそのころ牛込の赤城下にあった赤城座という小芝居の俳優を雇うことになった。俳優はみんな十五、六の子供で、嵯峨や御室の花盛り....
惜別」より 著者:太宰治
られる立見席もあり、私たち貧書生はたいていこの立見席の定連で、これはしかし、まあ小芝居の方で、ほかに大劇場では仙台座というのがあり、この方は千四、五百人もの観客....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
は、その日も素晴らしい賑わいで、奥山のあたりは肩摩轂撃、歩きにくいほどであった。小芝居、手品、見世物、軽業、――興行物の掛け小屋からは、陽気な鳴り物の音が聞こえ....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
出て、やや門とざす湯宿の軒を伝う頃、一しきり静になった。が、十夜をあての夜興行の小芝居もどりにまた冴える。女房、娘、若衆たち、とある横町の土塀の小路から、ぞろぞ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
事が父の大奮発であったので、まことに大芝居を見るという事は容易な事ではなかった、小芝居になると、祖母などもその後時々行って、その都度私も伴われた。 その頃は大....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
の値に古今の差はあるが、それにしても廉いものであったと思う。 その後、どこかの小芝居で「牡丹燈籠」上演をしたかどうだか知らないが、大劇場で上演したのは春木座の....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
傾けて、サント・イグレーヌに関する話を聞いた。彼女は演芸館の歌手であって、通俗な小芝居に出て成功した後、そういう連中の多くの例に漏れず、もっと自分の才能にふさわ....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
心にうけた傷は、さらにより以上深かったろうと思われる。 ところがついにそれは、小芝居にありきたりの、因果噺ではなかったのである。 寄席の高座で、がんどうの明....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
小路へ出た。 飢饉の折柄ではあったけれども、ここばかりは全く別世界で、見世物、小芝居、女相撲、ビッシリ軒を立て並べ、その間には水茶屋もある。飜めく暖簾に招きの....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
青木活版所――菊五郎の部屋――流暢な江戸弁――観劇の不良学生 鳥熊の芝居 東京の小芝居――本郷の春木座――入場料六銭――木戸前の混雑――家内第一の劇通 「船弁慶....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
走るべく余儀なくされたのである。その当時の俳優組合規約によれば、大歌舞伎の俳優は小芝居へ出勤することを許されないにもかかわらず、彼は神田の三崎座の舞台開きに出勤....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
よろこび、病余失意の一生をここに隠してしまったのである。或日一家を携えて、場末の小芝居《こしばい》を看《み》に行く日記の一節を見ると、夜烏子の人生観とまた併せて....
芝、麻布」より 著者:小山内薫
にある窪地で、飯倉四丁目の停留場から細道を曲がりくねってはいる一区域である。昔は小芝居などもあったらしく、芝公園の山の上から、幟なども見えたらしい。 私の住ん....