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「小身者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小身者の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
故かと申しますと、赤穂一藩に人も多い中で、御覧の通りここに居りまするものは、皆|小身者《しょうしんもの》ばかりでございます。もっとも最初は、奥野将監《おくのしょ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。もともと悪意でないことは判っていたが、供の又蔵は主人を突き倒されたのと、相手が小身者《しょうしんもの》の子供であるという軽侮とで、その子供の襟髪を引っ掴んでい....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
う通り、おなじ歌いものでも弁慶や熊坂とちがって、権八や浦里ではどうも困る。それも小身者の安御家人かお城坊主のたぐいならば格別、なにしろ千五百石取りのお歴々のお旗....
花の咲く比」より 著者:田中貢太郎
暖かな春の夜で、濃い月の光が霞のかかったように四辺の風物を照らしていた。江戸川|縁に住む小身者の壮い侍は、本郷の親類の許まで往って、其処で酒を振舞われたので、好い気もち....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
してくれたが、そこである日親父がばばあどのへ言うには、小吉もだんだん年をとる故、小身者は煮焚《にた》きまで自分で出来ぬと身上をば持てぬものだから、以来は小吉が食....
四十八人目」より 著者:森田草平
中といっしょにいては、一人ぐずぐずしてはいられない。それに同宿の士の中では比較的小身者であっただけに、横川とはことに仲よくしていたので、同じように仲間小者に身を....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
の所司代は阿部伊予守で、世人に恐れはばかられていた。したがってこれに仕えている、小身者の番士なども、主人の威光を笠に着て、威張り散らしたものであった。 そうい....
南国太平記」より 著者:直木三十五
しものことが、おありなされたら、ここの敷居を跨げると思うな」 と、云い渡した。小身者の仙波として、七瀬が首尾よく勤めたなら、出世の緒《いとぐち》をつかんだこと....