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小農
「小農〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小農の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
なっていた。そして水夫のような仕事にはとても役に立たないから、幸いオークランドに
小農地を持ってとにかく暮らしを立てている甥《おい》を尋ねて厄介《やっかい》になる....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
|人力《にんりき》、金脚《きんあし》など名づけ決してその本名を呼ばず、また同国の
小農輩キリスト昇天日の前の第二週の間鼠蛇等の名を言わず、いずれもその害を避けんた....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
やったりして居た。村の旧家の某が賭博に負けて所有地一切勧業銀行の抵当に入れたの、
小農の某々が宅地までなくしたの、と云う噂をよく聞いた。然し此の数年来賭博風は吹き....
「十月革命と婦人の解放」より 著者:野呂栄太郎
代、租税、高利負債等の負担がかえって相対的にまたは絶対的にさえ加重化し、ために貧
小農はもちろん中農までもまったく破滅に瀕し、餓死の状態に陥っているのに、ソビエト....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
たが農村に住んだことがない)、イギリスに於ける大農の発達なども、市場競争によって
小農が駆逐されたから発生したまでであって、農業の機械化のお蔭などではない、と云う....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
のの貧窮は、決して根本的に救済されるのではない。納税を免れたからといって、貧農や
小農や農村労働者が、地主や農村資本家に浮び上れるわけではない。――しかしだからと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
行ニハ、一人ノ貴族モナク、イハユル英雄モ豪傑モ、一人モ有ルコトナシ。 彼等ハ皆、
小農夫、或ハ小商人ニ過ギザリキ。 然《しか》レドモ、コレ等ノ
小農夫及小商人ハ、皆....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
作機具と、健康な食慾と文芸物の家庭図書館――おもに史劇全集――とを有つ、由緒ある
小農の一家族。 コペンハアゲンは、スカンジナヴィアの「奥の細道」における白河の....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
ばならないという観念の下に今これだけの地所と別に一町歩あまりの山林とを基礎として
小農業の経営を試みてから、これでまだ二年目である。 弥之助はガラス窓を閉めて三....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
ある筈だ。それが、発展の道程に於て、広く大衆に――小ブールジョアジーのみならず、
小農民階級やプロレタリアートの或る層にまで、立脚しようとする。そこに機構的矛盾が....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
が同じ程度には行われていない海岸地方では、人民は非常に貧しく困窮しており、奥地の
小農よりも比較にならぬほど劣悪な状態にある。 ノルウェイの土地の最大部分は全く....
「牛」より 著者:坂口安吾
はなく、ずッとそうだった。したがって、彼の家の本当の職業は農である。それも中農と
小農の中間ぐらい、むしろ
小農に近いぐらいの農であった。それと神社の収入を合せて、....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
し我国ほどの大きさの肥沃な土地が不意に合併され、それが小区域に分って売られまたは
小農場として貸出されるならば、事情は一変し、一般人民の状態は不意に著しく改善され....
「瘤」より 著者:犬田卯
人への貸金、年貢の滞り――それらは催促してみたがてんで埓があかず、いや、それらの
小農民たちの生活内情を薄々ながら知るに及んで、むしろ何も深く知らず催促などした自....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
と、その不安は高まっております。その上、池田総理は、農村を合理化するために六割の
小農を離村せしむる、つまり
小農切り捨てをいっております。このうえに農村から六百万....