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小道具
「小道具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小道具の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
をして、もちろん自分が行ってみるといい張った。
実はその日、葉子は身のまわりの
小道具や化粧品を調《ととの》えかたがた、米国行きの船の切符を買うために古藤を連れ....
「或る女」より 著者:有島武郎
愛子は小肥《こぶと》りなからだをつつましく整えて静かに立っていた。
そこに岡が
小道具を両手に下げて玄関のほうから帰って来た。外套《がいとう》をびっしょり雨にぬ....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
かば》以上は自分で都合しなければならなかった。主人は、好きな道を役立てて歌舞伎の
小道具方の相談相手になり、デパートの飾人形の衣裳を考証してやったり、それ等から得....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を三|間《ま》ほど打ち抜いて、正面には間口《まぐち》三間の舞台をしつらえ、衣裳や
小道具のたぐいもなかなか贅沢なものを用いていた。役者は店の者や近所の者で、チョボ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
作は急に寝ぼけ眼をこすった。ふたつの影は石井兵助と赤堀水右衛門との人形で、それが
小道具の刀を持って今や必死に斬り結んでいるのであった。その闘いは金谷宿佗住居の段....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
一人もいないことがわかるような撮り方をする傾向があるから注意を要する。) ○衣裳
小道具などを俳優が勝手に注文してはいけない。 ○俳優がはじめて扮装して現われた場....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
そのときに初めてこの秘密を他人に洩らした。(諧史) 海井 華亭県の市中に
小道具屋があった。その店に一つの物、それは小桶に似て底がなく、竹でもなく、木でも....
「流線間諜」より 著者:海野十三
前かも知れないが……。 「ああ、有ったぞ!」 帆村はいつも身嗜みとしていろんな
小道具を持っていた。彼はチョッキのポケットから燐寸函ぐらいの懐中電灯をとりだした....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
。」 と頬被が声を掛けた。 奴は、とぼけた目をきょろんと遣ったが、 「ちぇ、
小道具め、しようがねえ。」 と高慢な口を利いて、尻端折りの脚をすってん、刎ねる....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
言でそうむきになって、腰のものを振廻すなよ。だから振られるんだ、遊女持てのしない
小道具だ。淀屋か何か知らないが、黒の合羽張の両提の煙草入、火皿までついてるが、何....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
けて売物という札を貼ってあった、屋台を一個、持主の慈悲で負けてもらって、それから
小道具を買揃えて、いそいそ俵町に曳いて帰ると、馴れないことで、その辺の見計いはし....
「カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
考慮と測定、それに付随するあらゆる細心の注意、画面の調子に関するくふう、セット・
小道具・衣裳・俳優の肉体などあらゆる色調ならびに線の調和などに対する関心、および....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
わたせば梅、桜、彼岸ざくら、李の花、枝をまじえて、春のなかばの心地せらる。駅亭に
小道具をひさぐもの多し。膳、椀、弁当箱、杯、曲物など皆この辺の細工なり。駅舎もま....
「勘平の死」より 著者:岡本綺堂
つも列んで、座蒲団などもある。衣裳|葛籠がある。鬘がある。大小や編笠や鉄砲などの
小道具がある。燭台や手あぶりの火鉢が幾つも置かれてある。薬鑵や茶道具などもある。....
「鷺娘」より 著者:大倉燁子
子は人差指を唇にあて、 「云うときかないよ、殺しちゃうから」 そこに落ちていた
小道具の短刀を突きつけて威した。 恰度その時、舞台ではまゆみが火焔模様の襦袢に....