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小遣い取り
「小遣い取り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小遣い取りの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る母の話」より 著者:渡辺温
校の高等科を卒業して、結婚を急ぐ程でもなし、遊んでいるのも冗《むだ》だったので、
小遣い取りに街の或る商事会社へ勤めた。
朝霧の中に咲いた花のような姿が、多くの....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
論文をひそかに公けにしつつあるか、そこが三四郎にはわからなかった。 いくぶんか
小遣い取りのつもりで、やっている仕事かと不遠慮に尋ねた時、与次郎は目を丸くした。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の息子も太鼓を売りに出るのかえ」 「はい。店の方が思わしくございませんので、まあ
小遣い取りに出て居ります」 「菊園の子供は河豚の太鼓を売る奴にさらわれたという噂....
「沈丁花」より 著者:宮本百合子
らしいのがはる子の興味を牽《ひ》きつけた。千鶴子の書いたもので読んだのは、彼女の
小遣い取りの為、或る小さい刊行物へ圭子を通して載せて貰った漢文から種をとった短い....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ら十五円の月給を貰っていた。榎本君は劇場の方から五、六円しか貰っていないらしく、
小遣い取りに一回三、四十銭の小説を『やまと新聞』に書いていた。 別宅の筋向うに....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ぬきや屋敷に潜っていることはなかったのさ。ここにこうして、百姓家の一間を借りて、
小遣い取りの病人も来るのだから、おとなしく、異人墓の文字でも写して勉強しておりゃ....