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「小集〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小集の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三四郎」より 著者:夏目漱石
たしたまま黙っている。三四郎の目はぼんやり庭の上にある。引っ越しではない。まるで小集のていに見える。談話もしたがって気楽なものである。ただ美禰子だけが広田先生の....
小田原陣」より 著者:菊池寛
の意気を示して居る。今、十国峠あたりから見ると、山中は湯河原なんかと丁度反対側の小集落だ。併しとに角、箱根山塊の一端だから「今日箱根峠に打ち登り候」と子供の様に....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
輩師岡正胤を中津川の方に迎え、その人を中心に東濃地方同門の四、五人の旧知のものが小集を催した時の記念である。その時の正胤から半蔵に贈られたものである。本居宣長の....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
ても洪積期《こうせきき》の砂地のゆるやかな波の上にばらまいた赤瓦《あかがわら》の小集落と、キーファー松や白樺《しらかば》の森といったような景色が多い。日本の景観....
獄中記」より 著者:大杉栄
は本年のことで、事情はざっとこうだ。 三月一日の晩、上野のある仲間の家で同志の小集りがあった。その帰りに、もう遅くなってとても亀戸までの電車はなし、和田の古巣....
一票の教訓」より 著者:宮本百合子
編み込むよう活動することに、最良の、そして最も適切な方向がある。もし、女ばかりの小集団になれば、既成各党は、何の苦痛も感じることなく「ああ、それは御婦人たちの提....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
体のメンバーは勿論文化上の専門職業人又はその学生的候補者を主としたのだが、最近の小集合グループは、文化上は非職業的であるようなサラリーマンも亦文化的活動に多少の....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、私は、不束ながら、はじめ、淑女画報に、「革鞄の怪。」後に「片袖。」と改題して、小集の中に編んだ一篇を草した事がある。 確に紫の袖の紋も、揚羽の蝶と覚えている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あるのは、つまり平五郎という人の石巻観を率直に述べたものらしい。その次に「野老庵小集」とあって、 風呂吹に酒一斗ある夜の会 木犀 風呂吹や尊き親に皿の味噌 其....
波多野邸」より 著者:豊島与志雄
五郎」も元のままだった。ただ、裏梯子段の上の二室がこの酒場に殖えて、それは特別の小集会などにだけ使われることとなった。そのことが、店主の大田梧郎は固より、私達を....
大塚楠緒子」より 著者:長谷川時雨
席では見ることが出来なくなりました。 多能な女史は料理についても研究なされて、小集会などもよく催されたようでした。 名誉ある学者の夫人、幸福な家庭の女王、作....
学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
成年者のために各種会合の便を与うるのみならず、中小学の少青年にして弁論又は研究の小集会に利用する者少なからず。ニューヨーク、ウイスコンシン諸州に在りては数名ない....
荒蕪地」より 著者:犬田卯
も肥沃と称せられる一角に位置する約百二十戸ばかりの部落の、いわばこの地方の物資の小集散地であった中郷にもその波頭は用捨なくやって来て、ことにこの部落の、それこそ....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
集中蕪村の句の散在せるを見てややその非凡なるを認めこれを尊敬すること深し。ある時小集の席上にて鳴雪《めいせつ》氏いう、蕪村集を得来たりし者には賞を与えんと。これ....
アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
と考えられます。すなわち、古くは各所の山の麓に一定の神と特別な繋りをもつ血縁的な小集団が住んでいて、それぞれ山上に自己の奉仕する神の祭場をもっていたらしく、その....