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小鴨
「小鴨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小鴨の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「佐渡」より 著者:太宰治
》だ、と愚にもつかぬ断案を下して、私は、やや得意になっていた。水底を見て来た顔の
小鴨《こがも》かな、つまりその顔であったわけだが、さらに、よろよろ船腹の甲板に帰....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
うな感じに、今日ほど気の晴れた事はなかった。 御蛇が池にはまだ鴨がいる。高部や
小鴨や大鴨も見える。冬から春までは幾千か判らぬほどいるそうだが、今日も何百という....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
小説、「小鶏の悲劇」の中の主人公とさえなった。ある日の午前、その田舎者は珍しくも
小鴨をたくさん持って来てピヨピヨと鳴いている。仲密夫人は要らないと断ったが、エロ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
声で、
「カム・イン」
といった。
扉を開けて入って来たのはノッポの給仕長。
小鴨の蒸焼や伊勢海老のマヨネーズや、網焼牛肉《シャトオブリアン》などを大きな盆に....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
中位な蛤五合を一升の桜飯へ混ぜて炊きます。 第二十九 鴨飯 は真鴨《まかも》か
小鴨の肉を細かく切って生のまま桜飯へ混ぜて炊きます。 第三十 牛肉飯 は牛肉を....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
鶉《うずら》、山鴫《やましぎ》、カケスなぞは四日目を食べ頃とします。鴨《かも》、
小鴨《こがも》、山鳩《やまばと》、兎《うさぎ》、鷺《さぎ》、五位鷺《ごいさぎ》、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
るのも知らずにいたとは何たるうつけだ」 と、罵り立ったものである。 このほか
小鴨城の
小鴨治部少輔元之なども迷うなく幕府方の名のりをあげ、船上山の東方へはや兵....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
端足峠の道に出で、北に向って本栖湖畔に下りた。路は湖の南岸に通じている。数百羽の
小鴨が木の葉のように水面に浮んでいたのは珍らしかった。水は清く色は深碧で、富士北....