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「少分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

少分の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
も》な所もあるからと云い、叔母の苦《にが》り切ッた顔を見るも心苦しいからと云うは少分《しょうぶん》で、その多分は、全くそれが原因《もと》でお勢の事を断念《おもい....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、オランラウト人は鮫と※を兄弟とす、予の鮫崇拝論は近い内『人類学雑誌』へ出すが、少分《すこし》は六年前七月の同誌に載せた「本邦における動物崇拝」なる拙文に書き置....
十二支考」より 著者:南方熊楠
羊児の尾を接《つ》いだというのがあって一層面白いという(ここ脱文ありと見え意義多少分らず)、アスクレピアデスは、牝鶏よく卵を生むと見せるため、その肛門に卵を入れ....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
って、……何、あなた、それまでの贅沢でございますよ。」と番頭の膝を敲いたのには、少分の茶代を出したばかりの記者は、少からず怯かされた。が、乗りかかった船で、一台....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
とによって、文学が一からげに疑いつつある処の所謂常識(社会常識=常識道徳)を、多少分解整頓することが出来はしないか、と。 文学が常識的道徳と呼び、又一般から社....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
非ズ、謂《いわ》ク、菩薩ニ依ッテ初ノ正信ヨリ発心観察シ、若《も》シ法身ヲ証スレバ少分知ルコトヲ得、乃至菩薩|究竟地《くきょうち》ニモ尽《ことごと》ク知ルコト能ワ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
かくて永正の初年には遂に全く無音となり、同三年の春になってようやく前年分、しかも少分のみを納めたに過ぎなかったが、この時になると実隆もいよいよあきらめたと見え、....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
、廻り場、持ち場などと号し、めいめい私に持ち場を定め、百姓家へ参り、合力を乞い、少分の合力銭等やり候えば、悪口乱暴いたす趣き、不届き至極、目付け次第|搦め捕り、....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
えどもあれをもっとわかるようにかいてはあれだけの感じは到底出ないと存候。あれは多少分らぬ処が面白い処と存候。あれを三返精読して傑作だというてくれたものが中川芳太....