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少安
「少安〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少安の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「門」より 著者:夏目漱石
く起きて、平日と変る事なく食事を済ました。そうして給仕をしてくれる御米の顔に、多
少安心の色が見えたのを、嬉《うれ》しいような憐《あわ》れなような一種の情緒《じょ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
、とにかく、この地にとどまっている女でないことだけは分っていたから、僕の疑いは多
少安心な方で、すでにかの住職にも田島に対する僕の間接な忠告を伝えたくらいであった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見せないのであります。 お松はそれを合点がゆかないことに思ったけれども、また多
少安心をする気にもなりました。なぜならば、あんな気味の悪い男に導かれて行くことの....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
治方針が、思ったほど革新的ではないということを知ったので、政党や国民の大多数は多
少安心したようなわけである。或る方面から、宇垣反対は「合法的な二・二六事件」とし....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
病気だった。 ジャックリーヌは恐惶《きょうこう》の日々を送った。叔母に会うと多
少安心した。仕合わせにもマルトはあまり苦しんではいなかった。やはりいつもの落ち着....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
れわれは形式だけはとにかく欧米の文化に追いつくことができた。そうしてわれわれは多
少安心をしました。ところが夢中で突進してきた者にとっては、その安心は実に恐るべき....
「近衛内閣の常識性」より 著者:戸坂潤
上るだろうと見られている。広義国防でも何でもまあいいとして、とに角国民の生活に多
少安定を与えるための予算が計上されることは大いに結構だが、その交換条件というか、....