少憩[語句情報] » 少憩

「少憩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

少憩の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文化祭」より 著者:坂口安吾
んですが」 「ええ」 ヤツ子は流行歌を五ツ唄って退いた。そのまま姿を現さない。少憩してバンドと田沼は再び力演に及んだが、雨天体操場に満員鈴ナリの若い衆、 「ア....
巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
、妙に春に似合う。マロニエの花にも近いというので、界隈の散歩人は入れ代り立ち代り少憩をとる。 「飴を塗った胡桃の串刺しはいかが?」 「燻製鮭のサンドウイッチ、キ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
年寄、近侍をふくめて三十騎。寄垣《よせがき》前で下馬すると、将軍はお仮屋のうちで少憩。辰の下刻、鳥見役の案内で狩場に立ちいでる。 いちめん茫々とひろい草地の上....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
、水時計等、三、四カ所を歴観して帰船す。雷雨はげしく来たり、満身ためにうるおう。少憩の後、郵船会社支店長松平市三郎氏を訪い、杯をふくみ話を交ゆること約一時間にし....
三国志」より 著者:吉川英治
客杯を挙げて歌舞し、眼も綾に耳も聾せんばかりであった。 「太師、ちとこちらで、ご少憩あそばしては」 王允は誘った。 「ウム……」 と、董卓は、主にまかせて、....
三国志」より 著者:吉川英治
告げて、蜀へ立った。玄徳は名残りを惜しみ、十里亭まで、自身送ってきた。 ここに少憩してささやかな別宴をひらき、共に杯を挙げて、前途の無事を祈りながら、玄徳は眼....
私本太平記」より 著者:吉川英治
の風光も、何の旅情でもありえなかった。日ならずして、護送の列は、鎌倉の府に入る。少憩の後、 「両名の身は、審問の相すむまで、侍所に預け置かる」 と、沙汰される....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
国には広く行われている服装なのだ。 深沢君に伴われて、駅前のある会社の事務所で少憩、金沢八幡社の祠官三浦憲郎君とともに、飯詰村中島の江畑新之助君の邸に案内せら....
春の大方山」より 著者:木暮理太郎
、掩いかかる常緑の闊葉樹の間に消えて行く、そこからは頻に鳴く鶯の声が洩れ聞えた。少憩して用意の朝食を済し、社の前から二町|許西へ行って、甲府に通ずる広い道を北に....