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少食
「少食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
少食の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
、それ以外の菜も海上において求むべき方法がない。ちょうど彼らは囚人が、その胃腸を
少食のためにそこないつつ、堪《た》えられない飢えを訴え、次の食事に対して焦燥を感....
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
んだりして、その残忍な復讐の快楽を貪った。 けれどもやがて農業の発達は、まだ多
少食人の風の残っていた、蛮人のこの快楽を奪ってしまった。そして捕虜は駄獣として農....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
ような、私の食べ方が、王妃にはとても面白かったのでしょう。というのは、王妃は、(
少食の方でしたが)なにしろ、イギリスの百姓が十二人も食べられるほどのものを、一口....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
牛肉を食うということは昔は無かったので、江戸でこそ輓近《ばんきん》西洋通の人は多
少食ってもいたが、京都ではまだ四ツ足だといって汚らわしいものとしていた。しかるに....
「恩人」より 著者:豊島与志雄
聞く程の勇気もないからね。」 それから彼等はすぐ夕食の膳についた。叔父は極めて
少食であった。 その晩四人で集って、トランプを弄んだり、雑談をしたりして十時近....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
いくつかの小さなきれに割って一きれずつめいめいに分けた。 わたしたちよりずっと
少食だったジョリクールはわりがよかった。それでかれがすっかり満腹してしまったとき....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
心理学的研究をも除外しなければならない**。思うに両者の問題は吾々の今の問題と多
少食い違った所を有つであろう。 * 茲では例えば実体と空間との関係とか、空間の....
「自殺を買う話」より 著者:橋本五郎
のう》げな様子で、その貴族的な顔に疲れの色を浮べ、ほとんど食わないと云っていい位
少食だった。そこには希望のない人間の、あのなげやりな様が窺われた。彼は青年の様子....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
のかと思ったが食べる時見たら一人で平らげたと驚いていた。僕なんぞは国へ帰るとまだ
少食の組だよ、僕ら位の年の者は雑煮餅の三十枚位平気だからね。外の家へ御馳走のお客....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
り壮健な身体では無かった。顔色は蒼白く、姿は瘠せて、しょっちゅう風邪を引き易い、
少食で落々眠られぬ質、一|杯の酒にも眼が廻り、ままヒステリーが起るのである。人と....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
来る心得方は程《ほど》と加減《かげん》を知るという事です。大食に過ぎてもならず、
少食に過ぎてもならず、肉食に偏《へん》してもならず、菜食に偏してもならず、何事に....