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尖らす
「尖らす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尖らすの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
だって用は足りらい。やあ、御新規お一人様あ、」 と尻上りに云って、外道面の口を
尖らす、相好塩吹の面のごとし。 「そっちの姉は話せそうだな。うんや、やっぱりお座....
「乳房」より 著者:宮本百合子
してもっている否定的な印象を述べた時も、大谷は例によって目を盛にしばたたき、口を
尖らすようにして、あぐらをかいた膝の前でバットの空箱を細かく裂きながら注意ぶかく....
「杉子」より 著者:宮本百合子
の帛紗づつみを手首に通すのを、わきから八つの甥の行一が見守っていたが、やがて口を
尖らすような熱心な声で、 「ね、そのお煎餠ね、外米が入っていないんだよ」 と云っ....
「兵士と女優」より 著者:渡辺温
こたま興行価値を上げようとたくらんだんだ」 「つまんねえなあ」と、そこで娘は口を
尖らすと、紅棒を出してその唇を染めながら、ハンドバッグの鏡を横目で睨みました。 ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
人を待たせておいて、黙って先へ行ってしまうなんて。ひどいじゃないか」 と、口を
尖らす。 「だっていないんだもの」 「いなかったら、捜してくれる親切ぐらいあって....