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尖塔
「尖塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尖塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある崖上の感情」より 著者:梶井基次郎
》燈の点《つ》く静かな道を挾《はさ》んで立ち並んでいた。深い樹立のなかには教会の
尖塔《せんとう》が聳《そび》えていたり、外国の公使館の旗がヴィラ風な屋根の上にひ....
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
い建物が、市街のあっちこっちで盛んに燃えていた。その炎で赤くただれた空に、細かい
尖塔や円いドームが隠見した。 彼は、再び、深い悔恨に浸っていた。どうしても、こ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
、しきりに私達の心は牽かれる。向う岸の橋詰に榕樹の茂みが青々として、それから白い
尖塔が抽んでている背景が、橋を薄肉彫のように浮き出さすためであろうか。私がいつま....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いるのだった。その豪壮を極めたケルト・ルネサンス式の城館を見慣れた今日でさえも、
尖塔や櫓楼の量線からくる奇異な感覚――まるでマッケイの古めかしい地理本の插画でも....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
までも同じぐらいあるだろう。」 「そうです。」ルキーンが合槌を打った。「鐘は全部
尖塔の頂にある窪みの中に隠れていて、大鐘の裾が塔の窓にチョッピリ覗いているくらい....
「火星探険」より 著者:海野十三
を通りかかった人々を驚かせた。 災難きたる もう村も見えなくなり、教会の
尖塔《せんとう》も山のかげにかくれてしまった。そして山木と河合の乗っている奇妙な....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
ないか。地震、と欄干につかまって、目を返す、森を隔てて、煉瓦の建もの、教会らしい
尖塔の雲端に、稲妻が蛇のように縦にはしる。 静寂、深山に似たる時、這う子が火の....
「異国食餌抄」より 著者:岡本かの子
る魚料理で名を売っているレストラン・プルニエール、セーヌ河を距ててノートルダムの
尖塔の見える鴨料理のツールダルジャン等一流の料理屋から、テーブルの脚が妙にガタつ....
「フランダースの犬」より 著者:菊池寛
物料を儲け出すことは、ネルロにとってもパトラッシュにとっても、丁度この寺院の高い
尖塔によじのぼると同様全く思いもよらぬ難事だったのです。ふたりは、余分なお金など....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
み疲れた旅行ののち、わたしが預かることになっている、牡鶏の飾りのついている教会の
尖塔が樹樹の間から見えました。それから、茅ぶきの家と小さい庭のある曲がりくねった....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
かっているらしい」 賊どもは互いに呟いている。 蒼白くひろがった月光の中に、
尖塔を持ち円家根を持ち、矗々と聳えている南蛮寺の姿は、異国的であって神々しい。 ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
で夕方のパイプをくゆらしながら、木でつくった小さな戦士が両手に剣をもって、納屋の
尖塔のいただきで、勇敢に風と戦っているさまを見ているのだった。そのあいだに、イカ....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
の屋根が並べた赤、緑、灰色の鱗を動かして来た。その中に突立つ破風造りの劇場、寺の
尖塔(上べは綺麗ずくめで実は罪悪ばかりの素材で作り上げたこの市に寺のあるのが彼に....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
乞食群。 (西班の山は海をめぐらし、点々とある家屋はもようをなす。いずれの寺院も
尖塔がそびえ、門前には乞食が群れているのである。) 午後六時発錨す。清風暑さを....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
派でやっつければ、 鴉、鴉、鴉、鴉、 灰色、灰色、灰、灰、灰、亜鉛、亜鉛、亜鉛、
尖塔、電柱、線、線、線、 +×△□、!!!!! 2 過酸化マンガン。チリチリチリ....