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「尖峰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尖峰の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ばらせ、風は隊列を薙《な》いで粉のような雪を浴びせる。やがて、櫛《くし》のような尖峰《せんぽう》を七、八つ越えたのち、いよいよ「|天母生上の雲湖《ハーモ・サムバ....
単独行」より 著者:加藤文太郎
祠あるところに行き、後左の最高点に登る。五色ヶ原眼下にありて、小屋も見ゆ。薬師の尖峰南にあり、槍、穂高、群山を抜き乗鞍、御嶽またゆずらず。黒部谷いよいよ深く鹿島....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ルカークの向うに、大地軸孔の怪光があがっている。ぶよぶよ動く淡紅の幽霊のように、尖峰を染めだし氷塔をわたり……それも間もなく一瞬の夢のように消えてしまう。そうい....
霊気」より 著者:豊島与志雄
る汗を拭いながら、ほっと息をついて見渡せば、正に天下の壮観である。目指す槍ヶ岳の尖峰は、屹然と中空に聳え、鋸歯状に輪廓を刻んで、左手穂高岳へ連り、右手はゆるやか....
吹雪のユンクフラウ」より 著者:野上豊一郎
だ残ってる碧空に、くっきりと鮮やかな空劃線《スカイライン》を描き出してる美しさ!尖峰の数は目分量で三十から四十もあろうか? 鋭くとんがったり、おんもりと円味を見....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
相変らず辺りをかすめて巻上り、目近かに見える烏帽子型の岩峰や、尾根尾根に並び立つ尖峰を薄くぼかして、奇異な景観を造る。足下には霧のうすれた間から燻んだ雪渓がぼん....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
四十分にして、小黒部谷の支流中ノ谷の河原に野営。 毛勝山と猫又山との中間に位する尖峰は、標高不明なるも毛勝山(二四一四米)よりは少し高いようである。目測では二四....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
頭へかけて簇立した岩峰の群が真先に目を惹く。此処から見ると三窓の頭は、三つ許りの尖峰が鋭く天を刺して直立している、一群の王者だ。右に三窓を隔てて小窓の頭が蹲踞し....