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「尖鋭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尖鋭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球を狙う者」より 著者:海野十三
。花陵島付近の異常なる海底地震に注意せよということであるが、ひょっとすると火星の尖鋭部隊は、ロケットのようなものに乗ってどこかその辺の海底はもぐりこんでいるので....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
進んでいるらしく、ラントランシジャンとかそう云った手堅い巴里新聞の学芸欄に、世界尖鋭画壇の有望画家の十指の一人にむす子の名前が報じられて来るようになって来た。む....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
文壇的社交家でない葉子は文学雑誌記者であり新進小説家としての川田氏が提供する程の尖鋭的な材料など持ち合わし得べくもなかったのだ。葉子はますます味気ない気持ちにな....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
※に現われている、紋様状の切り創だった。それがちょうど文身の型取りみたいに、細い尖鋭な針先でスウッと引いたような――表皮だけを巧妙にそいだ擦切創とでもいう浅い傷....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
を打ち振うのであるから、真に好個の武将である。 信玄が重厚精強であれば、謙信は尖鋭果断のかんしゃく持である。 太田|資正謙信を評して、「謙信公のお人となりを....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
れ大きな声を出すな。家の中へ聞えるじゃないか」 上と下との掛け合いが、だんだん尖鋭化《せんえいか》して来た折《おり》しも、思いがけないことが、室内に於《おい》....
風流仏」より 著者:幸田露伴
善女に結縁の良き方便もがな、噫思い付たりと小行李とく/\小刀取出し小さき砥石に鋒尖鋭く礪ぎ上げ、頓て櫛の棟に何やら一日掛りに彫り付、紙に包んでお辰|来らばどの様....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
野派末法の山水を見せると、傍に竹の皮の突張った、牛の並肉の朱く溢出た処は、未来派尖鋭の動物を思わせる。 二十二 「仰せにゃ及ぶべき。そうよ、誰も矢....
かれいの贈物」より 著者:九鬼周造
ゆる「幾何学の精神」だけではわからないことが多い。bとb′ との相違を見わける「尖鋭の精神」がどうしても必要だ。偶然などという奴は「尖鋭の精神」の権化みたような....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
い。時に君は、手口に何か特徴を発見したかね?」 「たった、これだけのものさ。――尖鋭な鏨様のものが兇器らしいが、それも強打したのではなく、割合|脆弱な縫合部を狙....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
、日蓮は宗教に名をかって政治の転覆をはかる者であると讒訴した。時節柄当局の神経は尖鋭となっていたので、ついにこの不穏の言動をもって、人心を攪乱するところの沙門を....
方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
ら謙吉に解釈され、ただ狼狽え、釈明を急かれてしまった。それまでは、少女に似合わぬ尖鋭さがあったけれど、そして淡いながら、義父の謙吉に疑惑を感じたのだったけれど…....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
に従事し、科学に趣味をもつ者はまた非常に多くなってきた。しかも国際関係はいよいよ尖鋭化し、その国の科学発達の程度如何によってその国の安全如何が直接|露骨に判断さ....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
う予備知識を前提としているからである。この団体の仕事が、現在知られているような、尖鋭な、政治的実際運動であることが、最初から明らかにされていたら、いくらのんきな....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るが、更に大切なのは民心の安定である。元来漢民族は共産主義に対し、日本人のように尖鋭な対抗意識を持たない。防共ということはどうもピンと来ぬらしい。彼らは共産主義....