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尚々
「尚々〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尚々の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雪の日」より 著者:岡本かの子
嬢さん方が平生おうたいになる歌です。」 ああそうかと、私は心にうなずいて今度は
尚々、単純な声調で、 さくら、さくら、弥生の空は、見渡す限り。かすみか雲か、に....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
考候。御考|承度、不取敢得貴意度候。早々。 二月三日美静 森静男様
尚々皆様へ宜敷御願申候也。 こんな不規則な稽古では仕方がないと、誰もいっていた....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
の処へお出でよ、行ってもいゝよ、お前の方で余り大きな事を云うじゃアないか」 と
尚々大きな声を出すから、伴藏は 「オヤこの阿魔」 といいながら拳を上げて頭を打....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
に認め差上候わんと取急ぎ認め候え共、若し取落し候事も有れば、他の者の手に入っては
尚々お上のために相成らずと心配致し、袷の襟尚おお目もじの上|委しく可申上候、芽出....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
文治郎の柾の駒下駄が外に投《ほう》り出して、犬の糞《くそ》などが付けてあります。
尚々《なお/\》癇癖に障りますが、跣足《はだし》で其処《そこ》を出《い》で、近辺....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
くのごとくに御座候。 よかれとて契りしことも今ははたうらみらるべきはしとなりにき
尚々、老母はじめ、家内のものどもよりも、本文の次第厚く御詫び申し上げ候よう、申し....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
同一座の興を催しましたが、その国でそれからこの俗言が流行《はや》りますと年始状の
尚々書《なおなおが》きに申して上せましたくらい、さて当年で四十九年以前、三月上旬....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
かたびら》を着て、 「御隠居様はお居でですか。 と云ったお関にも驚いたけれ共
尚々その後に控えて居る重三の様子にすっかり面喰った。 其の様子を聞いた祖母も※....
「同じ娘でも」より 著者:宮本百合子
い娘を叱かりつけて居る恐しげな父親の様子が思い出されて、娘が可哀そうだと思う心は
尚々まして来る。そのよくよく日も四日許置いてからも又小さい包をもったお清の姿が水....
「独身」より 著者:森鴎外
上京なされ候て、私の眼鏡の違はざることを御認なされ候を、ひたすら待入候。かしこ。
尚々精次郎夫婦よりも宜しく可申上様申出候。先日石崎に申附候|亀甲万一|樽もはや相....
「仙人掌の花」より 著者:山本禾太郎
万々難有御礼申上候、来年は御健やかなる体を拝し度、是非御入湯|被下候様御願申上候
尚々御預り申上居り候(書籍並に画の道具類)御送付|可申上候|哉如何一寸御命じ被下....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
おいたので、写真はないが、内容だけを、ここに掲出しておく。 〔宮本武蔵書状〕
尚々、此与右衛門儀、御国へも可参候間、被成御心付候て被下候はゞ、可忝候、以上 其....
「歪んだ夢」より 著者:蘭郁二郎
と迫る怪しい魔者から抜け出すことは出来ませんでした。いやそれどころか却て前よりも
尚々現実との境界があやしくなって行くのでした。私は非常な不安になやみました、朝、....