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尚侍
「尚侍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尚侍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「源氏物語」より 著者:紫式部
頼が比例するものであることが思われておもしろくなかった。右大臣家の六の君は二月に
尚侍《ないしのかみ》になった。院の崩御によって前《さきの》
尚侍が尼になったからで....
「源氏物語」より 著者:紫式部
要な実用的な物も多くそろえて贈ったのである。源氏はまた途中の人目を気づかいながら
尚侍《ないしのかみ》の所へも別れの手紙を送った。 あなたから何とも言ってくださ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
喜んでいた。 帝は近く御遜位《ごそんい》の思召《おぼしめ》しがあるのであるが、
尚侍《ないしのかみ》がたよりないふうに見えるのを憐《あわ》れに思召した。 「大臣....
「源氏物語」より 著者:紫式部
后の手を経て弘徽殿《こきでん》の女御《にょご》のほうへも多く来ているはずである。
尚侍《ないしのかみ》も絵の趣味を多く持っている人であったから、姪《めい》の女御の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あの方だけがまだ残っておいでになると言っていいでしょう」 と源氏が言った。 「
尚侍《ないしのかみ》は貴婦人の資格を十分に備えておいでになる、軽佻《けいちょう》....
「源氏物語」より 著者:紫式部
咀《のろ》いよりも強いものであるとお悟りにもなった。 朧月夜《おぼろづきよ》の
尚侍《ないしのかみ》も静かな院の中にいて、過去を思う時々に、源氏とした恋愛の昔が....
「源氏物語」より 著者:紫式部
してお耳にはいったのですか、宮中から御沙汰がありましてね、こう仰せられるのです。
尚侍の職が欠員であることは、そのほうの女官が御用をするのにたよる所がなくて、自然....
「源氏物語」より 著者:紫式部
むらさきのふぢばかまをば見よといふ 二人泣きたきここち覚えて (晶子)
尚侍になって御所へお勤めするようにと、源氏はもとより実父の内大臣のほうからも勧め....
「源氏物語」より 著者:紫式部
かしそうした因縁だった人も、一度自分の決めたことだから後宮にはいることとは違った
尚侍の職は辞める必要がない」 という仰せを源氏へ下された。 十月になった。神....
「源氏物語」より 著者:紫式部
人らしい品のある字をお書きになったが、弱い所があって、はなやかな気分はない。院の
尚侍は現代の最もすぐれた書き手だが、奔放すぎて癖が出てくる。しかし、ともかくも院....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ったから、競争のはげしい後宮の生活もこの人には苦しそうであって、一方では皇太后が
尚侍をお入れになって、第一人者の位置をそれ以外の人に与えまいという強い援助をなさ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いのである。お預かりのものを取り込んで自身の友にしていた。 左大将夫人の玉鬘の
尚侍は真実の兄弟に対するよりも右大将に多く兄弟の愛を持っていた。才気のあるはなや....
「源氏物語」より 著者:紫式部
るから、今書いていくことも皆真実のことでなかったかもしれないのである。 玉鬘の
尚侍の生んだ故人の関白の子は男三人と女二人であったが、どの子の未来も幸福にさせた....
「眉の記」より 著者:上村松園
てい、同時にそれぞれ奥ゆかしい眉を示していたものである。 上※女房――御匣殿・
尚侍・二位三位の典侍・禁色をゆるされた大臣の女・孫――の眉と、下位の何某の婦の眉....
「反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
も、たった一人源氏に対して深い好意を寄せている人が居た。六番目の娘で、後、朧月夜
尚侍と言われた人である。偶然の機会、照りもせず曇りもきらぬ春の夜に源氏と出あった....