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尸
「尸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
も死ぬ! 明日の戦いには、主従|挙《こぞ》って鋒鏑《ほうてき》に血を注ぎ、城下に
尸《かばね》を晒《さら》すばかりじゃ。軍兵にも、そう伝えて覚悟いたさせよ」と叫ん....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
を割られ鉛を詰められた、蓮華色比丘尼に比べては、この身の殉教は云うにも足りぬ。伊
尸耆利山で法敵に襲われ、石子責めに逢って殺された、目蓮尊者に比べてはこの身の殉教....
「運命」より 著者:幸田露伴
、郭英等は西に奔り、景隆は南に奔る。器械|輜重、皆燕の獲るところとなり、南兵の横
尸百余里に及ぶ。所在の南師、聞く者皆解体す。此戦、軍を全くして退く者、徐輝祖ある....
「西湖主」より 著者:田中貢太郎
すがって一晩中流れていて、木にかかって止った。そこで岸へ這いあがっていると一つの
尸が流れてきた。それは自分の伴れていた従僕の少年の屍であった。陳は力を出して引き....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
した。 怪鳥の正体はわからない。伝うるところによると、墓場などのあいだに太陰積
尸の気が久しく凝るときは化して羅刹鳥となり、好んで人の眼を食らうというのである。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たずさわらなければ、自分の生存が徒手遊食ということになり、なおむつかしく言えば、
尸位素餐《しいそさん》ということになる。徒手遊食だの、
尸位素餐だのということは本....
「嬰寧」より 著者:田中貢太郎
いった。嬰寧はいばらの生い茂った荒れはてた中を指さした。掘ってみると果して老婆の
尸があった。皮膚も肉体もそのままであった。嬰寧はその
尸を撫でて泣いた。 そこで....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
でいた。しかしその美しいことは生きているようであった。 人びとは一緒に王母子の
尸を験べた。窓の上に一つの凾があった。開けて見ると庚娘の書いた物があって、精しく....
「田七郎」より 著者:田中貢太郎
て家へ帰した。翌日になって武の家の者が武にいった。 「林児は何ものかに殺されて、
尸が野の中にころがっております。」 武は驚喜して心がややのびのびとなったが、俄....
「促織」より 著者:田中貢太郎
てたずねたが、子供はどこへいったのかいった所が解らなかった。 そのうちに子供の
尸を井戸の中に見つけた。そこで怒りは悲みとなって大声を出して泣き叫んだ。夫婦はそ....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
》」で正直に努《つと》める者に比して、一人前と称しがたく、ただ大《だい》なる「行
尸走肉《こうしそうにく》」たるに過ぎぬ。してみれば一人前の仕事とは各自がめいめい....
「妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
とかいって、専らそれを猫の仕業と認めている。支那にも同様の伝説があるがまた別に僵
尸とか走
尸とかいうものがある。これは死人が棺を破って暴れ出して、むやみに人を追う....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
を礼拝して私に示していいますには、かの一つの大塔は迦葉波仏陀の舎利塔で他の一つは
尸棄仏陀の舎利塔であるといわれたから、私は大いに喜んで礼拝致しまして、その急坂を....