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尺取虫
「尺取虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尺取虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
杏《いちょう》の木がその上に生えている気持。風が来ると草がさわぐ。そして、御覧。
尺取虫が枝から枝を葡《は》っている。 この二つをおまえにあげる。まだできあがらな....
「続黄梁」より 著者:田中貢太郎
ちに時間が経つと体の重みで刃の孔がだんだん闊くなって、たちまち脱け落ちて、手足は
尺取虫のように屈んでしまった。 鬼はまた曾をおいたてて往って王を見た。王は曾が....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
やっていたが、取りだしたのは角ばった風呂敷包み。折り畳の三味線と、塗り箱に入った
尺取虫と――商売もの。 これだけは一刻《いっとき》も、そばを離さず、こうして外....
「風琴と魚の町」より 著者:林芙美子
そうかや」と、度々優しく返事をした。 「百姓《ひゃくしょう》は馬鹿《ばか》だな、
尺取虫《しゃくとりむし》に土瓶《どびん》を引っかけるてかい?」 「
尺取虫が木の枝....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
いって、それが葉隠の大眼目なんだ。武士道、忠孝、大慈悲、この四つを神仏に念じて、
尺取虫のようにじりじりと進んで行こうというのだ。しかし、四誓願といっても四つがべ....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
の玉は真赤になって、 (何を、何を。) ッていいながら、左の肩で寸法を取って、
尺取虫のように、じりり、じりり。 (愛吉さん。) 五合ふるまわれたお庇にゃ、名....