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尼宮
「尼宮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尼宮の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
るらしい。 何のことだか米友にはよくわからない。ただその通り過ぐるあとで、 「
尼宮様」 「
尼宮様」 という囁《ささや》きが聞える。 そこで、道庵と、米友とは....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のだと見ました。どこの何という人か知らないが、その美色はとにかく、気品としては、
尼宮様と言っても恥かしからぬ高貴の人のようにも思われるが、短冊を取り上げて、和歌....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
一人の妹がある。これは藤子というので、後柏原天皇の後宮に召され、後奈良天皇および
尼宮大聖寺殿の御生母であって、准三后、豊楽門院というのがすなわちそれだ。かくのご....
「源氏物語」より 著者:紫式部
も、この誤りを正しくしがたい心苦しさから恥ずかしくばかりおなりになる院であった。
尼宮も起きておいでになった。切りそろえられた髪の尖が厚くいっぱいに拡がるのを苦し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
宮の若君は宮たちと同じに扱うべきでないとお心の中では思召されるのであるが、女三の
尼宮が心の鬼からその差別待遇をゆがめて解釈されることがあってはと、優しい御性質の....
「源氏物語」より 著者:紫式部
をする若い殿上人などが皆そろった時に、院もその仏間のほうへおいでになろうとして、
尼宮の西の庇のお座敷へまずはいって御覧になると、狭い気のするこの仮のお居間の中に....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のであった。花の木をおいたわりになる責任もお忘れになるくらいにおふざけになった。
尼宮は仏前で経を読んでおいでになった。たいした信仰によっておはいりになった道でも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
風貌の備わった人であるのを、尚侍は婿にしてみたいように思っていた。この邸は女三の
尼宮の三条のお邸に近かったから、源侍従は何かの時にはよくここの子息たちに誘われて....
「源氏物語」より 著者:紫式部
くうで苦しく思われる薫は、御所から自邸へ宮をお迎えしようと考えついた。そのことを
尼宮はうれしく思召して、御自身のお住居になっている寝殿を全部新婦の宮へ譲ろうと仰....
「源氏物語」より 著者:紫式部
んなにすぐれたように見える人だってほんとうに愛してくださるものかね。あのお母様の
尼宮の女房にして時々は愛してやろうとは思ってくださるだろうがね。それはごりっぱな....