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尽
「尽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
る)には与えられない。それらの人々はそれらの人々の一生を恐ろしい遊戯のうちに用い
尽くすのである。あらゆる幸福はそれらの人々には解剖するために滅少し、同時にまたあ....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
出来ないくらいだった。
「君たちは勿論知らないが、小えんは若槻に三年この方、随分
尽して貰っている。若槻は小えんの母親ばかりか、妹の面倒も見てやっていた。そのまた....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
盃《さかずき》のやりとりを始めました。ですからその夜は文字通り一夕の歓《かん》を
尽した後で、彼の屋敷を辞した時も、大川端《おおかわばた》の川風に俥上の微醺《びく....
「河童」より 著者:芥川竜之介
いました。)
×
我々の生活に必要な思想は三千年|前《ぜん》に
尽きたかもしれない。我々はただ古い薪《たきぎ》に新しい炎を加えるだけであろう。
....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
郎《さんちゃじょろう》の一人であった。が、彼女は勤めを離れて、心から求馬のために
尽した。彼も楓のもとへ通っている内だけ、わずかに落莫とした心もちから、自由になる....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
云う筈はない。――あれは風の音であろうか――あの日以来の苦しい思が、今夜でやっと
尽きるかと思えば、流石《さすが》に気の緩むような心もちもする。明日の日は、必ず、....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
のは、一通《ひととお》りや二通《ふたとお》りではありません。が、いくら医者が手を
尽しても、茂作の病気は重くなるばかりで、ほとんど一週間と経たない内に、もう今日《....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
うりょう》畑の中を無二無三《むにむさん》に駈けて行った。どこまで駈けても、高粱は
尽きる容子《ようす》もなく茂っている。人馬の声や軍刀の斬り合う音は、もういつの間....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
か。」
伝右衛門は、こう云う前置きをして、それから、内蔵助が濫行《らんこう》を
尽した一年前の逸聞《いつぶん》を、長々としゃべり出した。高尾《たかお》や愛宕《あ....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
力の及ぶ限り、医者にも見せたり、買い薬もしたり、いろいろ養生《ようじょう》に手を
尽した。しかし少しも効験《こうけん》は見えない。のみならず次第に衰弱する。その上....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
俺の心もちは恐怖と言うか、驚愕《きょうがく》と言うか、とうてい筆舌《ひつぜつ》に
尽すことは出来ない。俺は徒《いたず》らに一足でも前へ出ようと努力しながら、しかも....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
に宛然 Pelion に住む巨人のものである。 が、容赦のないリアリズムを用い
尽した後、菊池は人間の心の何処に、新道徳の礎を築き上げるのであろう? 美は既に捨....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
。この手記は鋭い神経をもつ人や感じやすい者のみに解るような悲惨な最後の理由を述べ
尽しているのである。以下その手記である、―― 夜も更けた、もう真夜中である。私....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
、造化広大の恩人も木も石も金もともに燬くるかと疑わるる炎暑の候にまたかくの如く無
尽の涼味を貯えて人の取るに任すとは有難き事なりと、古人の作中、得意の詩や歌を誦す....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
今日立派に実用になっているではないか。」 つまり、ファラデーは嬰児を作ることに
尽力したので。 ファラデーは講演者としても非常に巧妙というような事まで観察して....