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尽きせぬ
「尽きせぬ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尽きせぬの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「猿小僧」より 著者:萠円山人
った行く末は 遠く遠くの都まで やがて帰ったその時に 土産にするもの一つ 汲んで
尽きせぬ人間の 涙を湛えた青い壺 ほんに私の生命《いのち》の壺よ 大切《だいじ》....
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
わし、 瑠璃《るり》の深淵《ふかみ》に沈んでは、真珠の貝を探り取る。 捕って
尽きせぬ魚《うお》の数、拾うて尽きぬ貝の数。 扨《さて》は楽しい明け暮れに、小....
「画室の言葉」より 著者:藤島武二
ばかりでなく、常にそうした気持が画題に含まれて、そこに滾々《こんこん》たる興味が
尽きせぬからである。 新羅山人のこの場合の感慨は、要するにその作品のエスプリで....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
じたで、いたずらをやって見たが、そなたに逢えるとは思わなんだ。ハ、ハ、ハ、これも
尽きせぬえにしというものだな」
雪之丞、孤軒老師が、この付近根岸｜御行《おぎょ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
上り、泉の口を取るとぞみえしが、涌《わ》き上り、涌き流れ、汲《く》めども汲めども
尽きせぬ泉」とあるを取り合せて造った譚らしい。 『野語』の文は〈野婆は南丹州に出....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
悩《ぼんのう》を払うというなる初瀬《はつせ》の寺の夜もすがらの鐘の音も、竜之助が
尽きせぬ業障《ごうしょう》の闇に届かなかった。迷いを持って籠堂に入り、迷いをもっ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
けのお癪をお起しなさる……これはどうも」 やま「何しろお嬢様にお目に懸りますのは
尽きせぬ御縁と申すもので」 由「ごまをするというので瓜揉を一つ頂戴」 と由兵衞....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
路。 ここを下れば、もうその武蔵の国の山は見納めということになるのだ、と思えば
尽きせぬ名残《なご》りはあるけれど、見返ることは徒らに、無益の涙を流して愛慾の葛....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、おたがいに打ちとけきれないで別れたのが、こんなところでまた逢えるというのは、
尽きせぬ縁《えにし》なのでしょう」 「全く、浅からぬ因縁《いんねん》でございます....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
中に、蒲団蒸しにあっているわたしを、わざわざのように訪ねて下さったのは、やっぱり
尽きせぬ御縁のうちなのだわねえ」 「うむ」 「まあ、あなたも、ここへお坐りなさい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
一道の魅力がありそうで妙に気が引かれる。 男を殺して、自分だけが生き残った女の
尽きせぬ業《ごう》というものが、ほんの行きずりのこの取巻屋をさえ、いまだに引きつ....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
丈夫と思ひし吾や雄心もなき」（巻十二・二八七五）、「大地も採らば尽きめど世の中に
尽きせぬものは恋にしありけり」（巻十一・二四四二）、「六月の地さへ割けて照る日に....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
しんしんと舞いもどってきて、彼女は、深い畏怖に打たれた声で叫んだ。 こうして、
尽きせぬ名残りと殺害者の謎――またフローラにとると、父ステツレルの妖怪的な出現に....
「樹氷」より 著者:三好十郎
子、敏行、香川の四人。 （歌） 都ぞ弥生の雲紫に 花の香漂う宴の莚
尽きせぬ奢に濃き紅や その春 暮れては移ろう色の （立ちどまる） 春子....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
力、すなわち、飽くまで生き抜く力であります。信念、信仰によってこれを享くるものは
尽きせぬ動力を供給せられ、労せずして根気も敏活も働きの上に上るのであります。 終....