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尽力
「尽力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尽力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
手にははいらなかった。住居《すまい》は住居で、葉子の洋行後には、両親の死後何かに
尽力したという親類の某が、二束三文《にそくさんもん》で譲り受ける事に親族会議で決....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
給とに当たりました。そのほか父はその老躯《ろうく》をたびたびここに運んで、成墾に
尽力しました。父は、私が農学を研究していたものだから、私の発展させていくべき仕事....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
を持つの、というわけではない。弁護を引き受ける以上は、その者の罪を軽くするように
尽力するのが弁護士の職分だ」 甲者はますます不平に堪えざりき。渠は弁者を睨《げ....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
。雨の降るのにしかも大水の中を牽くのであるから、無造作には人を得られない。某氏の
尽力によりようやく午後の三時頃に至って人を頼み得た。 なるべく水の浅い道筋を選....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
て、我々はその覘いどころが見付からないのです。で先刻申しあげたように、あなたの御
尽力を乞いたいわけです。国家のために、敢えてあなたの御生命の提供を御願いしたい」....
「断層顔」より 著者:海野十三
は前々から或る仕事に関して同僚であったことがあり、しかもその当時帆村の並々ならぬ
尽力によって、彼が危機を救われたこともあって、帆村に対しては最大級の礼をもってし....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
いなかった。 「実は重大人物が行方不明となりましたものですから、特に課長さんの御
尽力《ごじんりょく》に縋《すが》りたいと存じまして、目賀野|閣下《かっか》から紹....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
のであった。その博士の娘は、誠に心掛けのやさしいもので、常に慈善事業などのために
尽力していたが、或る日自動車に轢かれて死んでしまった。博士は自分の発明した術を以....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
今日立派に実用になっているではないか。」 つまり、ファラデーは嬰児を作ることに
尽力したので。 ファラデーは講演者としても非常に巧妙というような事まで観察して....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
のようにいった。 莞爾莞爾しながら聞いていた月野博士は、 「ここまでは桂田君の
尽力でまず無事に到着したからこれから僕の働く番だ。」 と、いいながら立ち上って、....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
年寄の屋敷のごとき邸宅に居るを得せしめなば別に金は望まず、日本に行て政府のために
尽力したしと真面目に語りたることあり。 また維新の際にも或る米人のごとき、もし....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
の従業員や農耕者の雇入れ……いずれ移民を募集するのだが、この辺からも一つ、農会の
尽力で、五十名ばかり欲しいものだ。いや、この辺の百姓はなかなか勤勉であるし、次三....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
未練を捨てて、二人がいっしょになれるように、極力奔走する。成功させるためにきっと
尽力する。だからおまえ、本気になってこの五人の中から選ぶんだ。そこに行くと俺たち....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
思う。正倉院の門戸を解放して民間篤志家の拝観を許されるようになったのもまた鴎外の
尽力であった。この貴重な秘庫を民間奇特者に解放した一事だけでも鴎外のような学術的....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
は誓ってそれを漏らしもしないし、永久の秘密として葬ると同時に、弘さんのために極力
尽力もしましょうし、また、あなたをも救って上げます。あなたをも、但し、――あなた....