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「尽忠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尽忠の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
つくった人たちが雪の道を踏んで馬籠に着いた。いずれも江戸の方で浪士の募集に応じ、尽忠報国をまっこうに振りかざし、京都の市中を騒がす攘夷党の志士浪人に対抗して、幕....
十二支考」より 著者:南方熊楠
合に主君の命を全うすべき良馬は現世で優遇された報恩に、来世までも御供していよいよ尽忠すべしというのだ。 一三〇七年筆ハイトンの『東方史』四八章に、韃靼人は殺人....
怪塔王」より 著者:海野十三
江三空曹を殺した罪をおぼえているか。あれは貴様のような卑怯者に殺させてはならない尽忠の勇士だったのだ。それにひきかえ、貴様が自分の殺人光線灯で死ぬのは、それこそ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
者としての幕府を重んずべき所以を知っている、彼の手紙を読んで見給え、ドコを見ても尽忠報国の血に染《にじ》んでいないところはない。しかるに彼を、血も涙もない殺人鬼....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
さんけい》、一人も欠席あることなし。その口吻《こうふん》にいわく、「貧は士の常、尽忠報国」またいわく、「その食を食《は》む者はその事に死す」などと、たいそうらし....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
万乗の君に見出され、たのむぞよとの御言葉を賜わった。何んたる一族の光栄であろう。尽忠の誠心を披瀝して、皇恩に御酬い致さねばならぬ。こう、ひたむきに決心した。功名....
世界の裏」より 著者:国枝史郎
兵術の祖として、その兵術を学んだ、曠古の名将にして、しかも、大政治家、加うるに、尽忠報国、至誠そのものの如き、真人間のハンニバルが出て、国力を恢復しようとした。....
新撰組」より 著者:服部之総
は、もうただ従順な幕府の番犬だった。 とすれば、「浪士組」東下に際して、特に「尽忠報国有志の輩」として、総員二百二十一名のうちから二十名足らず、京都にふみとど....
三国志」より 著者:吉川英治
、大義の軍に入れて引具し給え。不肖ながら犬馬の労を惜しまず、討賊の先陣に立って、尽忠の誠を、戦場の働きに見せ示さんと、これにてご通過を待ちうけていた者でござりま....