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尽未来
「尽未来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尽未来の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
叫喚《あびきょうかん》の地獄に堕《お》ち、不断の業火《ごうか》に皮肉を焼かれて、
尽未来《じんみらい》まで吠え居ろうぞ。ましてその天上皇帝の遺《のこ》された、摩利....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
恋人はもうお身ひとりと決めた。鴨川の水がさかさに流るる法もあれ、お身とわれらとは
尽未来《じんみらい》じゃ」 「それが定《じょう》ならばどのように嬉しかろう。その....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
餅も主人と同じようにどうしても割り切れない。噛んでも噛んでも、三で十を割るごとく
尽未来際方《じんみらいざいかた》のつく期《ご》はあるまいと思われた。この煩悶《は....
「観画談」より 著者:幸田露伴
ろうとしたけれども、やはり眠に落ちない。雨は恐ろしく降っている。あたかも太古から
尽未来際まで大きな河の流が流れ通しているように雨は降り通していて、自分の生涯の中....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
察してたも――」
「冥加《みょうが》とも、かたじけないとも――この雪之丞とても、
尽未来《じんみらい》、あなたさまのほかに、世上の女性にこころをうごかすようなこと....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
我日本の帝室は常に現在して一回も跡を斂めたることなし。我日本の帝室は開闢の初より
尽未来の末迄縦に引きたる一条の金鉄線なり。載籍以来の昔より今日並に今後迄一行に書....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
どうだ――と胸つきつけて言われたには、何とも返す言葉がなかった。今もって、いや、
尽未来際、俺は何とも、他に言うべき言葉を知らん。 お蔦 (間)ああ、分りました。....
「実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
分が相手だったことがわかるかも知れないが、その夜がナカナカ明けない。業劫以前から
尽未来際に亙る虚無世界だから。だから実さんのハコビがあらわす妖気には、そうした虚....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
郎 坂東武者は弓矢ばかりか、なさけにかけても意地は強い。一度誓いしことばの末は、
尽未来まで変るまいぞ。 玉琴 おお。 (与五郎の手をとって押しいただく、奥より玉....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
願が、一帝の慰霊や、自己の申しわけのような小乗心にとどまらず、心から民に詫びて、
尽未来、世をよくおさめんと懺悔しての誓願であるならば、なんぼうわしもよろこんで、....