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尽瘁
「尽瘁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尽瘁の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
》にして、恕《じょ》すべき老車夫を懲罰し、憐《あわれ》むべき母と子を厳責したりし
尽瘁《じんすい》を、讃歎《さんたん》するもの無きはいかん。 (明治二十八年四月「文芸倶楽部」)....
「三郎爺」より 著者:宮本百合子
ら、まだちょん髷がざらにあった時代だとはいっても、あまりのんきすぎる。開墾事業に
尽瘁《じんすい》した山沢さんのすることとは思われない。 けれども、当事者であっ....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
性の自主、我の自覚への努力がされて来ている。経済・政治の専門家が条約改正のために
尽瘁し、ちょん髷を剪《き》らせ、廃藩を行った、そのことが文化の面では、長いものに....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
世紀昔のスウィフトの馬には及びもつかないゾシチェンコの猿にひきまわされて、自身の
尽瘁《じんすい》と価値の上にゲラゲラ笑いのつばをとびちらしているとしたら、それは....
「女性の歴史の七十四年」より 著者:宮本百合子
七八年間種々転変しつつ、日本の勤労的な生活にある婦人層の広汎な政治的成長のために
尽瘁《じんすい》しつづけた。明治の暁の光の中で半ば生れんとして生れなかった自由民....
「連環記」より 著者:幸田露伴
し、佳器 時英を貫く。 よく経綸の業を展べ、旋陞る輔弼の栄。 嘉享 盛遇を忻び、
尽瘁純誠を※す。 の句がある。これでは寇準の如き立派な人を政敵にしても、永い間は....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
この雄弁な哲学者大臣はいっているそうだ、「過去四カ年間ナチス政権は専ら文芸復興に
尽瘁し、芸術批評が逐次ナチスの原則に順応するのを待望した。しかし無責任な批評に対....
「再版について(『私たちの建設』)」より 著者:宮本百合子
としての姿をあらわしはじめている。日本の婦人が、人民の生活の安定と平和とのために
尽瘁しなければならない部面は日に日に多くなって来ている。 一九四七年十一月 〔一九四七年十二月〕....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
られ、おのが民族を向上せしめおのが民族によって世界を向上せしめんと、身をささげて
尽瘁《じんすい》し、みずから自分の身を疲憊《ひはい》さし、四方から自分自身を焼き....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
弟《けいてい》にその意志を語りて、他日の参考に供し、自分らはひたすら国家のために
尽瘁《じんすい》せん事を誓いおりしに、図《はか》らずも妾が自活の途《みち》たる学....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
は山本広、一人は卯山飛達といって、ともに博士の手足となって数年来この事業のために
尽瘁しているという、至極忠実なる人々だ。日本東京を出発してから十六日目、いよいよ....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
武士なり。徳川の存する限りは一日にてもその事うるところに忠ならんことを勉め、鞠躬
尽瘁、終に身を以てこれに殉じたるものなり。外国の力を仮りて政府を保存せんと謀りた....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
を誤り、今こそ朝家に弓引いておるが、一旦の恩に志を翻えし、皇家無二の忠臣として、
尽瘁せぬとも限られぬ。……正成が為んよう見て居るがよいぞ」 暁近くなった時、正....
「西航日録」より 著者:井上円了
の手にか帰せん。東洋の多事、今よりますますはなはだしからん。ただ、わが同胞は鞠躬
尽瘁よく、唇ほろびて歯寒きの間に立ち、風雲を一掃して、東洋の天地に青天白日をめぐ....