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尾端
「尾端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尾端の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
不届き千万!」信玄の眉はキリキリと上がった。常時は垂れている八字眉が、にわかに
尾端を上げたのであった。 「実は私も道鬼殿の、そのお言葉には賛成なので」美濃守は....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
州に小蛇あり、首尾|相《あい》類《たぐ》う、因って両頭蛇という、余これを視てその
尾端けだし首に類して非なり、土人いわくこの蛇すなわち老蚯蚓の化けしところ、その大....
「三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
する一つの根拠は、最大頻度方向より三十度以上の偏異を示す七匹のどれもがみんなその
尾端を電線の南側に向けており、反対に北側に向けたのはただの一匹もなかったという事....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
た由見ゆ。十六年ほど前、和歌山なる舎弟方の倉に、大きな黄頷蛇《あおだいしょう》の
尾端|夙《と》く切れて、その痕《あと》硬化せるを見出したが、ざっとこの図に似いた....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ずかに煙草をふかそうと思って、甲板へ登って行った。夜は甚だ暗く――その暗さは、船
尾端艇の下に立っていてさえも、ブリッジの上にいる運転士の姿が見えないほどであった....
「鯛と赤蛸」より 著者:佐藤垢石
った鯛は、尾の先がささらのように割れている。鯛は、網の片木縄に追われて逃げるとき
尾端を岩根にすり当てるから、こう割れてしまうのである。こんなわけで、一本鈎で釣っ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ば、必ず曹操はその首勢を、将軍へ向けましょう。すると、それがしは直ぐ城内からその
尾端を叩きます。また、曹操がお城のほうへ向かえば、将軍も転じて、彼の後方を脅かし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
誉は、腹心の黄母衣組の十一騎に、輦輿の前後を守らせ、自身は、昨日あたりから、列の
尾端に付いていた。 そしてたえず、後の道や横の峠路などへ眼を働かせながら、千葉....